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2020年3月12日 (木)

令和百人一首34

【067】後花園院

 花に花靡き重ねて八重桜下枝をわきて匂ふ頃かな

【068】東常縁

 立ち上る煙ならずば炭竃のそこともいさや峰の白雪

【コメント】後花園院の院政中に応仁の乱が起きた。院は足利義政の室町第に10年以上避難した。だから066足利義政とは「大家と居候裏合わせ」を形成する。その義政から勅撰和歌集の執奏を受け、撰進を下命したものの応仁の乱でとん挫する。それ以降今日まで勅撰和歌集が作られていない。本作は満開の八重桜の描写。「靡き重ねて」という優雅な説明に始まり、下枝(しずえ)をわきてで、たわわな花の房は枝の下程美しいと指摘する。悲しいかなこの先、「勅撰入集」という尺度は使えない。

東常縁は「とうのつねより」と読む。下総千葉氏の庶流の出。古今和歌集解釈の秘伝「古今伝授」は常縁から宗祇への伝授をもって初例とされている。勅撰和歌集の編纂が途絶えた後の和歌の伝統はこうしてつながっていく。本作は墨絵のような枯淡の味わいがある。色は白と灰色、そして黒が想起される程度。「立ち上る煙さえなかったらそこに炭竃があることさえわからない一面の雪景色だ」と説く。結句「峰」が「見ね」に掛けられていると気づくころには彼の術中に深々だ。

勅撰和歌集の途絶と、古今伝授の接点歌合せ。

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