手の込んだ告白
本年年明け早々の1月10日から始まったブログ内企画「令和百人一首」は、私自身の還暦と令和改元を記念すると位置付けてきた。実はもう一つある。大好きな源実朝の立ち位置確認作業だった。源実朝を愛するのだが、その足元を固めたくて和歌史を学び、古今の秀歌に触れ、自らの和歌の好みを掘り下げ、それでもなお実朝が好きかを自問した。欧州の古典作曲家でなら20人くらいは熱く語れるのに、歌人でそれが出来ぬとは情けないと思い詰めてもみた。
結果から言うなら、源実朝への思いは微動だにしなかった。熱く語れる歌人は10名に近づくし、普通に語れる歌人なら20名を超えた。それでも源実朝の位置づけは変わらぬ。大好きな実朝を和歌史という大きな背景の前にそっと置いてみてますます好きになった。40年前にブラームスを生涯の作曲家と決めたように、源実朝を生涯の歌人と決めた。実朝は素材。歴史はソース。和洋揃った。
本企画「令和百人一首」は源実朝への手の込んだ愛の告白であった。
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