接ぎ木術
19世紀後半に欧州ワインを蹂躙したフィロキセラ。新大陸原産の寄生虫への対抗策を模索する中から編み出されたのが接ぎ木だ。
フィロキセラはブドウの根を壊滅させるのだが、北米産のブドウ品種にはこれに対する耐性が備わっていた。北米産のブドウに欧州産のブドウを接ぎ木することで解決を見た。
さらに接ぎ木の技術が急速に進歩し、対フィロキセラ以外にも様々な恩恵がもたらされた。栽培環境に最適な台木と接ぎ木の組み合わせを自由に選ぶことが出来るようになった。
そして毎度毎度のオチ。
北ドイツ音楽の伝統のハンブルクという台木にウィーンを接ぎ木したのがブラームスである。マーラーはブラームスの晩年を指して「堅くこわばっているが甘い果実を結ぶ」と評した。
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