何てこったい
出世前の若きブラームスがシューマン邸を訪問して間もなく、シューマンはしきりに作品の出版をすすめる。その中にロ短調弦楽四重奏曲があった。そもそも現行の1番ハ短調の前に20曲は破棄されているとの情報もある。それらは必ずしも調性が明らかではない中、このロ短調だけは貴重な例外を形成する。もしブラームスが素直にシューマンのすすめに従っていたら、「弦楽四重奏曲第一番ロ短調」になっていたはずだ。
残念とはこのことだ。順を追って説明する。
現在に伝えられたブラームスの弦楽四重奏曲は以下の通りだ。
- 第1番ハ短調op51-1
- 第2番イ短調op51-2
- 第3番変ロ長調op67
主音を見てほしい。「C」「A」「B」だ。ロ短調四重奏曲が残っていたら「H」が加わることになる。「BACH」の逆読みが完成するではないか。たった4曲の弦楽四重奏曲で「BACH」が完成するとはすごい。
もしかしてわざとか。ブラームスに訊いてみたい。
暑い中おバカが止まらぬ。
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