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2020年10月22日 (木)

ルクレール

バロック時代フランスにおけるヴァイオリン音楽の大家。記事「英仏西日照り」で、バロック時代のフランスにおけるヴァイオリン作品の不毛を嘆いたが、このひとは例外だ。コンチェルトやソナタがある。何よりも「2つの無伴奏ヴァイオリンのためのソナタ」全12曲がおすすめ。とにかく楽しい。おしゃれだ。無伴奏ヴァイオリン2本によるシンプルな編成ながら飽きさせない。

1864年10月22日パリのすまいで他殺体で発見された。

2020年10月21日 (水)

ドイツ農民戦争

1524年南部のシュヴァーベン地方で始まった農民反乱。宗教改革に力を得てという側面もあるらしい。うーんと単純化するなら「聖職者の独身が聖書に根拠がないということで、聖職者が結婚できるなら、聖書に書いていない年貢はどうするねん?」という姿勢だ。

当初農民に同情的だったルターは、反乱が過激化するにつれて鎮圧に同意するようになる。農民の落胆は大きく、これをきっかけにプロテスタントに見切りをつけた農民も多かった。今なお南部にカトリックが多い理由をここに求める研究者もいるくらいだという。

1648年ウェストファリア条約によるカトリックとプロテスタントの色分けは、単にこうした結果の追認に過ぎない。

2020年10月20日 (火)

カール6世

神聖ローマ皇帝、というよりマリア・テレジアの父。即位前にスペイン継承戦争が起き、没後すぐにオーストリア継承戦争が起きた。1740年10月20日狩猟先で急死した。今日は命日だ。

ヴィヴァルディはカール6世に謁見したこともあるし、作品を献呈している。カール6世を頼ってウィーンに出たものの、その急死によりオペラ上演にも暗雲が立ち込める中同地にて没した。

三十年戦争以降、退潮傾向にあったとはいえ、神聖ローマ皇帝に謁見できたヴィヴァルディは大したものである。晩年にフリードリヒ大王にお目通りかなったバッハの事例と好一対だ。

 

 

 

 

2020年10月19日 (月)

グールドの検証

在宅勤務で浮いた時間をCD鑑賞にあてている。その中からグールドがみるみる脳内シェアを増やした。何といってもグールドの本領はバッハにある。そのことを体感したくて他の演奏家によるバッハ演奏をあれこれ聞いている。比較参照可能なほど音源が揃っているのが下記の人々。

  1. レオンハルト cem
  2. ヴァルヒャ cem
  3. 曽根麻矢子 cem
  4. シフ pf
  5. ヒューイット pf
  6. アントルモン pf

聞き比べの対象は平均律クラヴィーア曲集、インヴェンションとシンフォニア、ゴールドベルク変奏曲、イタリア協奏曲、イギリス組曲、フランス組曲、パルティータ、トッカータ、チェンバロ協奏曲あたり。いやはや、というかなんというかやはりグールドは私の好みに合っている。というより、私の好みがもはやグールドで培われたかと。

 

2020年10月18日 (日)

英仏突春

「えいふつとっぱる」と読む。グールドを聞くうちに楽譜が見たくなった。調べると我が家には既に以下の楽譜があった。

  1. 平均律クラヴィーア曲集
  2. インヴェンションとシンフォニア
  3. フーガの技法
  4. ゴールドベルク変奏曲

だからこの度以下を買い求めた。

  1. イギリス組曲
  2. フランス組曲
  3. トッカータ
  4. パルティータ

これらの総称が「英仏突春」だ、グールドの演奏を楽譜を見ながら聴きたいという衝動によるものだ。加えて全てのハミングの場所に印でもつけてやろうかと思っている。

2020年10月17日 (土)

さすが本場

「ボヘミアのバッハ」ことゼレンカの代表的な室内楽が「6つのソナタ」だ。

  1. ヘ長調
  2. ト短調
  3. 変ロ長調
  4. ト短調
  5. ヘ長調
  6. ハ短調

調性のバランスが考慮されていない感じがかえって新鮮だ。たった6曲なのに同じ調が2組もある。フラット系の調ばかり6曲が並ぶ。

1955年に初めて出版されて脚光を浴びた。バロック時代の代表的曲種「トリオソナタ」は「ソプラノ音域」の旋律楽器2つに、通奏低音と決まっている。通奏低音は、奏者が1名と決まっているわけではなくて、チェンバロを中心に、チェロ、コントラバス、ファゴット、ガンバ、テオルボなどから1つまたは2つ以上が参加する。旋律楽器は、おおむねヴァイオリン、オーボエ、フルート、リコーダーの中から適宜だ。起用楽器は演奏者の判断である。

それでもまあ、オーボエ奏者ハインツ・ホリガー版のCDがスタンダードな位置にあった。

このほどうれしい発見があった。チェコの団体「プロアルテアンティクアプラハ」の演奏だ。先般の記事「Pro arte antiqua praha」で、彼らの演奏するパッヘルベルの室内楽の素晴らしさに言及したがゼレンカもまた魅力的だ。パッヘルベルで聴かせてくれた水もしたたるばかりのヴァイオリンの音色が、また再現される。こりゃあまぐれではない。特筆すべきは彼らが採用する編成だ。ヴァイオリン2本と、チェロとチェンバロだ。

旋律楽器2本にヴァイオリン2本をあてがうとは。ホリガー版に慣れた耳にはとても新鮮だ。でも本当にヴァイオリンが美しいから、ほどなくオーボエのことなんか忘れてしまう。

2020年10月16日 (金)

ボヘミアのバッハ

以前、ドヴォルザークを特集した時、ドヴォルザークが一部の出版社から「ボヘミアのブラームス」と紹介されたと書いた。だからというわけではないがボヘミアのバッハ」というキャッチフレーズもありだなと思う。

ヤン・ディスマス・ゼレンカこそがそういわれている。1679年10月16日の生まれだ。

チェコ・プラハ近郊の生まれだが、活躍の地はドレスデン。ザクセンの宮廷副楽長であった。ザクセン宮廷はドイツ語圏において最高峰であった。そこの副楽長となると相当なもんだと。

作品は宗教作品中心で器楽作品はわずか。

2020年10月15日 (木)

ザクセン選帝侯領

バロック時代のヴァイオリン音楽の発展をイタリアとともにドイツが支えていたと書いた。ここでいうドイツの中で特筆すべき位置にあったのが、ザクセン選帝侯領の都ドレスデンだ。美術音楽両面でイタリアと密接につながってた。

フリードリヒ大王の即位は1740年のことであり、バッハの没するたった10年前のことである。だからバロック時代の発展に寄与とまではいいにくい。そこでドレスデンなのだ。後世ドイツ帝国はプロイセンを母体に生まれた。その際プロイセン、バイエルンに次ぐ3番目の勢力だったのが、ザクセン選帝侯領の後継ザクセン王国だった。

ドイツバロック関係の情報を収集しているとドレスデンはやけにひっかかる。

 

 

2020年10月14日 (水)

Luther in der Musik

2017年は宗教改革500年だったということもあって、企画物のCDが数多くリリースされたようだ。宗教改革の旗手ルターは同時に賛美歌も書いた。それらを素材に後世の作曲家たちがどう味付けしたかというコンセプトのCDは珍しくもないのだが、下記はとても気に入った。

 

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金管楽器とオルガンのアンサンブルだ。吹かれてみてはっとする。とても崇高で敬虔な感じがする。ライプチヒのトマス教会、ドレスデンの聖母教会やルーカス教会、シュレスヴィヒのドームなど、弾かれているオルガンも貴重なものばかり。

レパートリーは初期バロックから現代までと多彩だ。

 

 

 

 

2020年10月13日 (火)

神は堅き砦

原題は「Ein feste Burg ist unser Gott」という。ルター自作のコラール。

  1. バッハ BWV720,721
  2. ブクステフーデ Bux184
  3. パッヘルベル P106、107,108 

古来宗教改革推進の旗印的位置づけにあった。「宗教改革のラ・マルセイエーズ」との異名もあるくらいだ。宗教改革を阻む悪魔に勝利することを歌い上げるようでいて実は、神の国の存続と、キリストと共に十字架を背負うもの勝利を讃美する。メンデルスゾーンの交響曲「宗教改革」のフィナーレ第4楽章にも引用されている。

第二次大戦中、ドイツ軍の兵士たちはこの賛美歌を歌って出征していったという。テキストを「ドイツ第三帝国の勝利の歌」と解釈した。

戦後、これらの反省から宗教改革記念日のコラールと再定義されて今日に至る。宗教改革は1517年10月31日に始まったとされているから、10月は何かと話題になる。

2020年10月12日 (月)

ヴァイオリンとギターのためのソナタ

パガニーニの作品。全12曲なのだがビオンディが抜粋してCDを出している。パガニーニは超絶技巧のヴァイオリニスト兼作曲家だと思っていたらギターも弾けたらしい。ビオンディの演奏はいつも通り楽しい。超絶技巧を存分に楽しむのに持ってこいだ。

昨日のリストにははいりきれないので載っていない。これだけ別に持ち歩いている。

 

 

2020年10月11日 (日)

私家版ビオンディボックス

実はファビオビオンディにはまっている。センセーショナルな「四季」で人気者になったが、いやはやすごい人だ。バロックヴァイオリンの垣根を根っこから引き抜いてくれた。一昨年9月21日に演奏会で生を聴いたこともあってかなりのめりこんでいる。今年の3月には来日して「四季」を弾いてくれるはずだったが、コロナでお流れになったのがつくづく惜しい。

CDも下記の通り集まった。

  1. ヴィヴァルディ 「調和の霊感」op1~6
  2. ヴィヴァルディ 「調和の霊感」op7~12
  3. ヴィヴァルディ 「和声のインヴェンションの試み」1~5と7
  4. ヴィヴァルディ 「和声のインヴェンションの試み」8~12と6
  5. ヴィヴァルディ 「四季」1991年録音
  6. ヴィヴァルディ ストラヴァガンツァ
  7. ヴィヴァルディ タイトル付き協奏曲集
  8. ヴィヴァルディ ヴァイオリン協奏曲集
  9. ヴィヴァルディ 弦楽のための協奏曲集
  10. ヴィヴァルディ 弦楽のための協奏曲集 アレサンドリーニ指揮
  11. ヴィヴァルディ 複数楽器のための協奏曲集
  12. ヴィヴァルディ マンドリン協奏曲集
  13. ヴィヴァルディ ヴィオラダモーレ協奏曲集
  14. ヴィヴァルディ タイトル付きシンフォニア集
  15. ヴィヴァルディ マンチェスターソナタ集
  16. ヴィヴァルディ マンチェスターソナタ集
  17. ヴィヴァルディ 最後のコンチェルト
  18. ヴィヴァルディ ドレスデンソナタ
  19. ヴィヴァルディ 
  20. ヴィヴァルディ
  21. コレルリ     合奏協奏曲集
  22. コレルリ     合奏協奏曲集
  23. スカルラッティ  ヴァイオリン協奏曲集
  24. ジェミニアーニ  合奏協奏曲集
  25. ロカテッリ    合奏協奏曲集
  26. タルティーニ   ヴァイオリンソナタ集
  27. ヴェラチーニ   ヴァイオリンソナタ集
  28. イタリアンソナタ集
  29. キアーラの日記から
  30. 17世紀イタリアのヴァイオリンソナタ
  31. Poet
  32. テレマン  無伴奏ヴァイオリンのための幻想曲
  33. テレマン  トリオソナタ
  34. テレマン 序曲「ドンキホーテのブルレスケ」
  35. ルクレール ヴァイオリン協奏曲集
  36. バッハ    ヴァイオリン協奏曲集
  37. バッハ    ヴァイオリンソナタ 1~3
  38. バッハ    ヴァイオリンソナタ 4~6
  39. バッハ    ブランデンブルク協奏曲1~3
  40. バッハ    ブランデンブルク協奏曲4~6
  41. バッハ    管弦楽組曲 1、3
  42. バッハ    管弦楽組曲 2、4
  43. ボッケリーニ  弦楽五重奏曲集
  44. ボッケリーニ  ギター五重奏曲集
  45. モーツアルト  ヴァイオリン協奏曲集
  46. モーツアルト  ヴァイオリンソナタ集
  47. シューベルト  ヴァイオリンソナタ集
  48. シューマン    ヴァイオリンソナタ集

いやはや楽しい。これらを48枚収納のCDケースに収めている。コンパクトで持ち運びに便利で、取り出しもストレスなし。ドライブ用にと作ったのだが、在宅勤務のつれづれにも役立っている。

バッハの無伴奏作品は発売されていないように思う。あるいはシューマンやシューベルトがあるので、ブラームスのソナタをねだってみたい。

2020年10月10日 (土)

異例のソナタ

断りなくヴァイオリンソナタと言えば、主役はヴァイオリンでピアノは伴奏と目される。バッハの時代にはピアノではなくチェンバロになるけれども、ヴァイオリン主役に変わりはない。

バッハのヴィオリンソナタト長調BWV1019は、異例である。第三楽章は主役のヴァイオリンがまるまる休みになる。

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写真はヴァイオリンのパート譜。その中、赤く囲んだのが話題の第三楽章。すぐ上の16というのは第二楽章の16小節目であり、直下のAdagioはもう第4楽章の冒頭だ。アレグロの第三楽章はヴァイオリンが「tacet」されている。

交響曲など大規模管弦楽曲で、その中間楽章において打楽器や金管楽器がまるまる休みということは、ブラームスでも珍しくないが、二重奏の7つの室内楽で片方がまるごと休みという楽章は存在しない。

しかもだ。しかも主役抜きで奏でられるその第三楽章は美しいのだ。コンサートで取り上げられた際、ヴァイオリニストはこの間どうしていたらいいのだろう。

 

 

 

 

2020年10月 9日 (金)

パーチェ

1976年生まれのイタリアのピアニスト。

フランツペーターツィメルマンと組んだ室内楽が評判になっている。バッハのヴァイオリンソナタ全曲録音のCDが手元にある。伴奏はチェンバロが好きなのだが、この人のピアノはグールドとともに例外を形成している。

お気に入りの演奏は昔のが多いのだが、この人の演奏には感心させられた。キレッキレなのに弾き散らかしていない。現時点で今世紀最高と思う。

2番の第二楽章は手持ちのCDでは最高のテンポ。でも細部まで考えられた音作り。

2020年10月 8日 (木)

10度のソナタ

旋律に10度の跳躍を含むことは珍しいと位置付けて、ブラームスのクラリネットソナタ第一番を特徴づけた。その考えは今も変わらぬが、バッハのヴァイオリンとチェンバロのソナタの中にその実例がある。

ハ短調BWV1017の第一楽章だ。

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上記がその場所。冒頭のいきなりの第一小節目。赤丸を付与した部分が10度の跳躍になっている。CからEsというハ短調の肝が10度に割られている。主音Cのオクターブ下降から行き着く暇なく第三音Esへのジャンプであり、非常に印象的。3度上にではなく10度上のEsであることがバッハの目的であることは明白だ。

ハ短調ソナタ全体に充満する緊張感の源泉とみている。

2020年10月 7日 (水)

人の望みの喜びか

もっとも名高いカンタータと問われたらいったい何人の人が「147番」と答えるのだろう。「主よ人の望みの喜びよ」と和訳される傑作。古来さまざまな編成に編曲されてきた4分の3拍子ト長調の流れるような8分音符の連続が、あふれ出る喜びの表現と解されている。主役のコラールをもかすませる8分音符の羅列は事実上8分の9拍子になっている。

ヴァイオリンとチェンバロのためのソナタ6曲中の一番お気に入りは第4番ハ短調。その第3楽章は、前後のバッハ独特の厳しさをたたえた楽章にはさまれてさながらオアシスのよう。Adagio4分の3拍子なのだが、チェンバロの右手だけはカッコ書きで「8分の9拍子」と併記される。
ヴァイオリンがG線開放弦すぐ上の「B音」から深々と立ち上がり、60小節間芳醇な癒しを供給し続ける裏で、チェンバロの右手を聴くがいい。これを聞くための目的ならチェンバロに代えてピアノでも悪くない。
どうだろう。私にはこれが「主よ人の望みの喜びよ」と重なって聞こえる。ヴァイオリンはオブリガートとさえ感じる。

 

2020年10月 6日 (火)

ドンドン

ヴァイオリンとチェンバロのためのソナタハ短調BWV1017の第4楽章に私が付けた愛称。

 

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命名の由来は上記の赤丸で囲んだ部分。同楽章で最初にヴァイオリンが現れてすぐのところ。周囲より明らかに低いところで「ドンドン」と打ち鳴らされる大太鼓のよう。

直後には、このソナタを象徴する10度跳躍があるので一層際立つ。

この部分の弾き方には、演奏者の個性が宿っていることが多い。ラレードやツィメルマンなどテンポの速い系の人たちは、大太鼓とまでは言えぬが、グリミョーやシェリング、あるいはスークなどじっくり系の人は「ドンドン」よりも「ズンズン」という感じがする。

 

 

2020年10月 5日 (月)

グルーピングの妙技

大好きなバッハのヴァイオリンソナタ第4番ハ短調の第四楽章の話をする。

4分の2拍子アレグロ。軽快というよりは厳粛。5小節目チェンバロに現れる16音符のグルーピングが特徴的だ。連続する4個の16分音符の後ろ3つがスラーによって束ねられることで、「1+3」のフレーズを構成する。これ以降チェンバロにもヴァイオリンにも頻繁に現れて同楽章の性格を規定することになる。
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やがて2番カッコを抜けてリピート記号の直後のヴァイオリンに「1+3」が現れ、念押しして後半が始まる。55小節目のことだ。その念押しをさっそく逆手にとる。わずか4小節目の59小節目になると16分音符が3個一組のグルーピングに変わる。2小節間4拍分の16分音符16個のうち最初の1個を除く15個が、3つずつに束ねなおされる。
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チェンバロのパートとの間で拍節の軽い衝突がおき、2小節間リズム感が曖昧になることで直後の61小節目のシンコペーションが殊更強調されることになる。同じことが85、104の両小節でも起きる。従来通りの「1+3」もめまぐるしく混在することで効果が増強される感じがする。写真は104小節目。
音符の束ね方1つでリズム感を自在にコントロールするのはブラームスの得意技だ。バッハで見かけると感慨深いものがある。

2020年10月 4日 (日)

ハ短調ソナタ

ヴァイオリンとチェンバロのためのソナタは、バッハの真作とされいるのは以下の6曲だ。

  1. 1番ロ短調BWV1014
  2. 2番イ長調BWV1015
  3. 3番ホ長調BWV1016
  4. 4番ハ短調BWV1017
  5. 5番ヘ短調BWV1018
  6. 6番ト長調BWV1019

この中で私のお気に入りは4番ハ短調だ。断然。

第一楽章 G音からEsにいきなりの6度跳躍で始まる。なんだか禁断の果実っぽい。ロマン的な感じがする。無理やり理屈をこねればシチリアーノなのだとは思うが、舞曲由来という説明に安住させない凄みがある。短調のソナタを、バッハ自身の家族の死と結びつける解釈があるけれど、感心しない。「死の悲しみ=短調」という連想はいかにも底が浅い。

第二楽章 特徴ある10度の跳躍が印象的。家族の死と対峙する悲しみという切り口では収まりきれぬ厳しさを感じる。

第三楽章 平行長調に転じる緩徐楽章。家族の死の悲しみの痕跡を認めるとするならこの楽章かとも思うが、チェンバロの右手に絶え間なく現れる8分音符の連続は、むしろカンタータ147番「主よ、人の望みの喜びよ」を思わせる。

第四楽章 前楽章が疑問形で終わってのフィナーレ。何と言うことか。2小節目の後半に第二楽章と同じ「C→Es」という10度の跳躍が現れる。さらに付け加えるなら、10度ジャンプの直前がオクターブ下降になっていることまで、第二楽章そっくりだ。やはりこの10度跳躍はバッハの意図と思わずにはいられない。

 

 

 

 

2020年10月 3日 (土)

小出し感

オランダの女流ヴァイオリニストにジャニーヌ・ヤンセンがいる。オランダというと何となくバロックヴァイオリンのイメージだが、この人は違う。2007年にバッハのクラヴィーア作品の「インヴェンション」を弦楽アンサンブルで録音したCDを出していた。2声はヴァイオリンとヴィオラで、3声ではこれにチェロが加わる。目から鱗で、一瞬で愛聴盤となった。

このCDには余白に無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータニ短調BWV1004が収録されていた。終曲がシャコンヌになっているあの作品だ。これを余白にさらりと入れているところがシャープだ。つまりこのCDは独奏、二重奏、三重奏で構成されている。

この人同じバッハのヴァイオリン協奏曲のCDも風変わりだ。イ短調とホ長調の定番2曲に続いて、「ヴァイオリンとオーボエのための協奏曲」が続く。「2つのヴァイオリンのための協奏曲」が来ないので軽い驚きがあるけれど、まあ想定内だ。

その先にはヴァイオリンソナタ3番ホ長調と4番ハ短調が収録されている。コンチェルトの余白にソナタを2曲ということだ。大好きな4番が入っているのがうれしい。とりわけフィナーレはかなり早いテンポで爽快だ。難を申せば、全曲聴きたくなる。パルティータといい、ソナタといいじらしまくった余白の使い方が巧妙だ。

2020年10月 2日 (金)

1が7個

昨日ブログ開設以来の通算アクセス数が「1111111」に達した。誰かが「1が7個」のキリ番を踏んでいるはずだ。この先「7個」はしばらく無いのでおめでたい。2033年5月7日のゴールまでに「2222222」が踏めるかどうか微妙だ。だから今回喜んでおく。

2020年10月 1日 (木)

むしろこちら

CDショップ店頭で、バッハの「無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータ」の売り場はたいそうにぎわっている。とりわけパルティータ2番BWV1004は、その終曲に名高い「シャコンヌ」を据えていることもあって、数十種類のCDが花盛りである。ヴァイオリンとチェンバロのためのソナタは、日蔭とも感じるのだが、むしろ室内楽の喜びに満ちた佳品ばかりと感じる。

長さも手頃、表情もさまざま、シャコンヌのような近寄り難さは影を潜めている。我が家には以下の通りのCDがある。

  1. 1951 Yehudi Menuhin/Louis Kentner(pf)
  2. 1960 Reinhold Barchet/Robert Veyron-Lacroiz(C)
  3. 1963 Josef Suk/Zuzana Ruzickova(C)
  4. 1964 Artur Grumiaux/Giovani Sartori(C)
  5. 1964 Wolfgang Schneiderhan/Karl Richter(C)
  6. 1966 David Oistrakh/Hans Pischner(C)
  7. 1972 Leonid Kogan/Karl Richter(C)
  8. 1973 Sigiswald Kuijken/Gustav Leonhardt(C)
  9. 1975 Jaime Laredo/Glenn Gould(pf)
  10. 1975 Henryk Sceryng/Helmut Walcha(C)
  11. 1976 Henryk Sceryng/Muchael Isador(pf)
  12. 1978 Artur Grumiaux/Christiane Jaccottet(C)
  13. 1986 Josef Suk/Zuzana Ruzickova(C)
  14. 2000 Rachel Podger/Trevor Pinock(C)
  15. 2006 FranzPeter Zimmermann/Enrico Pace(pf)
  16. 2007 Viktoria Mullova/Ottavio Dantone(C)
  17. 2013 Michelle Makarski/Kieth Jaretto(C)

いやいやこれがなかなか退屈しない。グリミョーとスークが2種類。シェリングは東京ライブがあって2種類だが、ライブは全曲録音ではない。

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