ガンバソナタ
正確を期するなら「ヴィオラダガンバとチェンバロのためのソナタ」である。「ヴィオラダガンバ」はバロック時代には一般的だった楽器。6本弦が4度間隔でチューニングされるのだが、中央だけが長3度という不均衡な調弦。最低音はチェロのC線の1コ上のDだが、6弦の効果もあって音域は広い。弓で弦をこすって音を出すのだが、現代の主流のヴァイオリンとは系統の違う楽器だ。
明るく開放的で柔らかな音色で人気があったらしく、バッハはこの編成で3つのソナタを残しているのだが、おそらく1730年以降作品にガンバを用いていない。ブランデンブルクの6番と3曲のガンバソナタが活躍の頂点かとも思われる。
肝心な楽器としての普及度が落ち込んでしまった今、ヴィオラダガンバの代わりにチェロやヴィオラで演奏したり、チェンバロの代わりにピアノが用いられたりさまざまな組み合わせが可能だ。レッスンの先生のすすめで学生時代に練習していた。
特に3番ト短調BWV1029がお気に入りだ。
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