働き口
バロック時代の音楽家の働き場所は、およそ2つに分類できる。毎度毎度のおおまかな話である。
- 王侯貴族に雇われる
- 教会で働く
このうち王侯貴族に雇われるについては、宮廷楽団の団員、宮廷付き作曲家、家庭教師などなど考えられる。どれほど小さくても宮廷は宮廷ということになるなら、中央集権で王様が1人よりも、各地に小国が分立している方が働き口は多くなるに決まっている。
ということはだ。
三十年戦争によって、神聖ローマ帝国を構成する小国に主権が認められたのは追い風だ。ドイツ中に小さいながらも宮廷があり、そこには音楽家にとっての就職口があったはずだ。楽団を抱えるほどの宮廷かどうかはともかく、作曲家や演奏家あるいは教師までも含む音楽家には、一定の需要が発生したはずである。
このことがドイツバロック音楽の発展にどう寄与したのか興味深い。
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