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2020年12月15日 (火)

バロックのクリスマス

2014年発売のRIAS KAMMERCHOR演奏による「Stille Nacht...」とタイトルされたCD。音源は1972年から1986年にかけてなのだがリマスタリングされたのが2014年だという。アカペラ基本ながら、ときどきコントラバスが加わるという渋い編成だ。テキストはドイツ語かラテン語。

構成は以下の5部分からなる。

  1. ルネサンスから前期バロックまで13曲
  2. ロマン派 3曲
  3. 各国の民謡から20世紀の作曲家による編曲 8曲
  4. 20世紀の作曲家による作品 9曲
  5. きよしこの夜

いやはや興味深い。まずは落ち着いて順序だてて説明する。一部を構成する作曲家は下記の通り。

  1. Adrian Willaert 1490-1562
  2. Thomas Stoltzer 1475-1526
  3. Ludwig Senfl 1490-1543
  4. Michael Praetorius 1571-1621
  5. Leonhardt Schroeter 1532-1601
  6. Sethus Calvisius 1556-1615
  7. Johann Crueger 1598-1662
  8. Johannes Ecard 1553-1611

バッハやヘンデルに先行するドイツの作曲家たち。ブラームスの目尻が下がるメンツだ。

第2部ロマン派の部にハインリヒヘルツォーゲンベルクがいた。ライプチヒバッハ協会の設立発起人の一人なのだが、作品にについてブラームスはダメ出しの連発で、なかなかCDにありつけなかったがこんなところでとうとう発見だ。

とりわけ楽しい3部。フランス、オランダ、ポーランド、スウエーデン、ユーゴスラヴィア、スペイン、スイスの民謡を1937年に編曲したもの。

20世紀の作品が9曲続いた最後に大定番の「きよしこの夜」がおかれているのだが、編曲者を見て驚いた。オイゼビウス・マンディチェフスキーだ。ブラームスの弟子。ウィーン楽友協会の司書を務めた音楽家で作曲家でもあった。

ヘルツォーゲンベルクとマンディチェフスキー、ブラームスのお友達が2人も紛れ込んでいた。

 

 

 

 

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