磐井のトリオ
BWV525から始まる一連のオルガンのためのトリオの3番目BWV527ニ短調のこと。6曲の中で好きな方だ。
古代史に結びつけやすいオルガン作品の筆頭だ。西暦527年を筑紫の国造磐井の乱と記憶する。日本書紀、風土記、古事記の記載が微妙に違うことでいろいろ取り取り沙汰されている。4世紀中ごろに大和朝廷が国土を統一していた立場からすると厄介この上ないのだろう。大和朝廷に対する磐井の謀反ということにしないと辻褄が合わないからだ。大和vs九州の国同士の戦争で、味方の振りをして近づいた物部某が、九州領域内でいきなり襲い掛かった奇襲だったと解することですっきりする。つまり磐井は被害者。当時の城塞の遺構「朝鮮式山城」が瀬戸内海方向に向いている例があるのは東に敵がいた証拠だとか。
この人の辞世の句でもあればいいのだが、日本書記は沈黙する。奇襲で勝った側だからそうは書きにくい。
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