復元ごっこ
ヴィヴァルディのヴァイオリン協奏曲をバッハがチェンバロ独奏用に編曲していた話は既にしておいた。それらを「無伴奏チェンバロ協奏曲」と位置付けた。
その延長線上にあるのが「イタリア協奏曲」BWV971である。バッハのオリジナルなのだが、「協奏曲」なのにチェンバロ独奏曲である。つまり編曲ではないオリジナルの「無伴奏チェンバロ協奏曲」ということだ。
これを逆手にとった人がいる。ビオンディの相棒として知られたチェンバリスト兼指揮者のアレッサンドリーニだ。バッハの「イタリア協奏曲」をヴァイオリン協奏曲に編曲してしまったのだ。バッハがヴィヴァルディを題材に盛んに試みた「ヴァイオリン協奏曲→無伴奏チェンバロ協奏曲」という編曲の逆を行ったことに他ならない。
このほどCDを入手した。ヴィヴァルディの「四季」の売り場にあった。それもそのはずで2枚組のこのCDは、ディスク1が「四季」全曲が収まっている一方、ディスク2は編曲ものを多数含む様々な作品の寄せ集めになっていた。
芸が細かい。
実際に聴いてみると、もうスルリと入って来すぎる感じ。第一楽章だけしか収録されていないのが恨めしい。
« ストラヴァガンツァ | トップページ | イメージカラー »
コメント