例外としてのブラ1
本日に限って「ブラ1」は、ブラームスの第一交響曲ではなく、ブランデンブルク協奏曲の第一番だ。当時の慣習で曲集を構成する楽曲の数は6と決まっているから、ブランデンブルク協奏が6曲なのは慣習通りである。
ところが、この6曲には長調の曲ばかりが並ぶ上に、1番2番がヘ長調、3番4番がト長調という具合に調性の選択がバランスを欠いている。
そうした6曲のうちとりわけ1番が殊更浮き上がる。この1番だけが、4つの楽章を持つ。バッハが奉職していたケーテンの宮廷楽団で演奏ができない編成になっている。
さらに申せばメヌエットをフィナーレに据える奇抜な配置だ。ほかの6曲に類を見ない4楽章制を採用して、フィナーレに何をもってくるか思えば異例のメヌエットだ。ソナタ大事の古典派目線で申せば、いっそメヌエットを3楽章にしてくれればおさまりがいいのだが。大好きな3楽章がフィナーレにいてくれればもっと好きになっていたに違いない。
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