ヴィヴァルディとヴィオラ
多作家ヴィヴァルディは、作品の数ばかりではなく取り扱う楽器の種類という意味でも多彩であった。マンドリン、テオルボ、シュリモーという具合にコンチェルトの主役に取り上げている。
ところがだ。ヴィオラにだけはコンチェルトの独奏パートをかあてがっていない。コンチェルトの総奏側の楽譜には欠かさずに出番があるヴィオラなのだが、ソロにはなりえない。
合奏に参加していれば面白いし、見せ場にもありつけるのだが。テレマンにはヴィオラ協奏曲があるし、バッハにはブランデンブルク協奏曲もあるから少しはかまってくれてもよさそうなものだ。
だから「春」の2楽章の犬の鳴き声が貴重になる。
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