ます
オリジナルでは「Die Forelle」と綴る。魚の「ます」である。ドイチュ番号「550」を背負うシューベルト歌曲の代表格で知名度で申すなら頂上付近だ。ピアノ五重奏にも主題が転用されて名高い。シューバルトという名前の紛らわしい詩人のテキスト。バランスのとれた有節歌曲だ。
小川を元気に泳ぐますの描写に始まるが、狡猾な漁師の策にはまって釣られてしまう。水を濁らせるところの引き締まった転調がシャープだ。オリジナルには、だから身を慎みなさいと言う教訓を含むのだが、その部分は省略されている。
そう。タイトルにこそ現れないがこれもFischerが出現する。
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