マンディの証言
マンディとはオイゼビウス・マンディチェフスキー(1857-1929)のこと。ブラームスの伝記に現れるときは一の子分的な言われ方をする。ウイットに富んでいて、ブラームスが発するジョークに気の利いた対応を見せるあたりがたいそう 気に入られていたのだが、実はかなりの才人。楽友協会の司書、作曲家、合唱指揮者、音楽院で教えていたこともある。のちにブラームス全集の編集にも携わった。
シューベルトとの関係でいうなら、シューベルト全集歌曲部門の編集主幹。ブラームスはその編集方針をめぐり「出せばいいってものではない」などと苦言も呈するが、いざ出版されると自ら非を認め絶賛したばかりかポケットマネーからポンと一万マルクを贈る。
没する数か月前には、「物静かな不屈の仕事人で若者の鏡」とまでほめちぎる。
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