涙の雨
歌曲集「美しき水車小屋の娘」D795の10番目。オリジナルでは「Tranenregen」という。ウムラウトを赤くしておいた。同曲集最高のお気に入りだ。イ長調8分の6拍子のゆったりとした有節歌曲。途中短調にくるりとすりかわるのは常套手段とは言え毎度感動させられる。
意外なことに、シューベルト全歌曲の中でタイトルに「regen」(雨)が入っているのはこの歌だけだ。ブラームスはヴィオリンソナタに転用されて名高い「Regenlied」op59-4や、「Abendregen」op70-4があるけれど、総数で3倍あるシューベルトに1曲とは意外な感じがする。昨日話題にした「雷雨の後 」D561はオリジナルが「Nach einem Gewitter」で「regen」が入っていないけれどこれも雨認定した方がよさそうだ。
我が国の和歌の世界では「雨」は主役級だ。「五月雨」「村雨」「春雨」など雨が事細かにイメージ分けされている。
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