臨終を告げる鐘
1826年に作られたザイドルのテキストによる「Das Zugenglockelen」D871の邦訳タイトル。カトリックのしきたりの話なので少々の補足を。臨終の床にある人が教区内に居る場合に鳴らされる小さな鐘のことだという。詩人はこの鐘を聞きながらさまざまに思いを巡らせる。全6節の有節歌曲としたシューベルトだが、テキストの内容によって微細なひねりも聞かせるという常套手段。
当然ながら「死」がテーマなのに淡々としたシンプルな長調。D343の「連祷」と好一対をなす。テンポが少し早いせいか「惚れ込み4原則 」の定義から外れるけれど十分に美しい。
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