ヴィヴァルディのALA
ヴィヴァルディの協奏曲を概観しているとほどなく気づかされる。
- 第1楽章 Allegro
- 第2楽章 Largo
- 第3楽章 Allegro
3楽章構成が優勢のコンチェルトで、その3つの楽章が上記の通りになっているケースが非常に目立つ。ひとまずこのパターンを「ALA」と名付ける。多い多いと言っていてもブログにならぬから、試しに我が家所有のイムジチボックスのブックレットを頼りにカウントしてみた。まずは4楽章以上の楽章から成り立つコンチェルトは早々に脱落だ。「Allegro+α」や「Largo+α」も脱落とする。プレーンの「Allegro」がプレーンの「Largo」をサンドしているケースだけをカウントした。同ボックスに収録されているコンチェルトは全部で150曲。作品番号入りのものすべてとその他少々だ。このうち「ALA」型をRV番号順に列挙し、調性を添えておく。
- 117 Cdur
- 118 Cmoll
- 127 Dmoll
- 133 Emoll
- 161 Amoll
- 178 Cdur op8-12
- 180 Cdur op8-6
- 181 Cdur op9-1
- 188 Cdur op7-2
- 207 Ddur op11-1
- 210 Ddur op8-11
- 229 Ddur
- 236 Dmoll op8-9
- 238 Dmoll op9-8
- 239 Dmoll op6-6
- 242 Dmoll op8-7
- 253 Esdur 「海の嵐」op8-5
- 259 Esdur op6-2
- 265 Edur op3-12
- 269 Edur 「春」op8-1
- 279 Emoll op4-2
- 280 Emoll op9-7
- 284 Fdur op4-9
- 310 Gdur op3-3
- 316 Gmoll op4-6
- 317 Gmoll op12-1
- 332 Gmoll op8-8
- 345 Adur op9-2
- 347 Adur op4-5
- 359 Bdur op9-7
- 361 Bdur op12-6
- 363 Bdur
- 374 Bdur op7-6
- 379 Bdur op12-5
- 392 Ddur
- 393 Dmoll
- 394 Ddur
- 397 Amoll
- 434 Fdur op10-5
- 435 Gdur op10-4
- 437 Gdur op10-6
- 454 Dmoll
- 463 Amoll
- 464 Bdur op7-7
- 499 Amoll
- 500 Amoll
- 519 Adur op3-5
- 521 Adur
- 531 Gmoll
- 564 Ddur
- 580 Hmoll op3-10
以上だ。収録協奏曲数150のうち、4楽章以上から構成されている作品6曲を控除し総数144曲のうち51曲35.4%が「ALA」だった。ヴィヴァルディ協奏曲の根幹をなす位置づけと解する。
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