Hortus musicus
ヨハン・アダム・ラインケン(1743-1722)の室内楽作品で「音楽の園」という訳が定着している。編成はヴァイオリン2本とガンバ、そして通奏低音だ。ラインケンの作品はオルガン中心なのだが、これはうれしい例外だ。30の小曲の集合体なのだが、5曲ずつにグルーピングされており、事実上6曲の室内楽だ。
その構成は下記の通り。
- ソナタ
- アルマンド
- クーラント
- サラバンド
- ジーク
このうちの1楽章「ソナタ」は、前奏曲、フーガ、アダージョ、アレグロに細分される。驚くべきは2楽章以降の舞曲構成だ。「アルマンド」「クーラント」「サラバンド」「ジーク」という配列はドイツにのみ有効と思われる「伝フローベルガーの配置」と一致する。
バッハは全30曲のうち、1~6番および11~15番の全11曲をチェンバロ独奏用に編曲している。ラインケンへの敬意を感じさせる。
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