室内ソナタと教会ソナタ
バロック時代の「ソナタ」と古典派以降の「ソナタ」が別物であることはよく知られている。一方バロックのソナタは「教会ソナタ」と「室内ソナタ」に大別される。教会ソナタは、「緩急緩急」の楽章構成を基本とする4楽章。大切なのは舞曲を含まないということだ。室内ソナタは舞曲の混入が許されている。世俗ソナタともいわれている。
つまり、ずっと考察してきた舞曲構成は、室内ソナタに関する話である。舞曲を含まぬバッハのヴァイオリンソナタは教会ソナタと考えていい。
教会ソナタと室内ソナタを分かつ分水嶺は「舞曲の締め出し」とも見える。「教会」が標榜されるソナタに舞曲の混入が許されないのはなぜだろう。
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