バロック世界の境界
バロック組曲に採用されている舞曲を概観してきた。その配置について考察を重ねてきたが、下記の通り知名度の割に話題にならない舞曲もある。
- クヤヴィアク
- サルタレロ
- ソウセツカー
- タランテラ
- チャルダッシュ
- ドゥムカ
- トレパック
- フリアント
- フリスカ
- ポルカ
- ボレロ
- マズルカ
- ラッサン
- レントラー
- ワルツ
ハンガリーやチェコなど東欧系は落選が多い感じがする。バルトークで名高いルーマニア舞曲も全滅だ。当選はポロネーズくらい。バロック舞曲に採用されるされないの基準はどんなものだったのだろうか19世紀になって、上記の舞曲はさまざまな形で知名度を上げたが、バロック時代にはまだ「知る人ぞ知る」状態だったと解したい。人の住むところ踊りがあり舞曲があることを思うとバロック舞曲に採用されるにはそれなりの理由があるはずだ。一方採用された側にも濃淡がある。
バッハは欧州各国の作品を吸収したとされているが、現代の国名で言うなら、イタリア、フランス、ドイツ、スペイン、イギリスあたりがバロック世界の構成員だったと想像する。
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