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2022年7月11日 (月)

言い訳めいたもの

CDショップの店頭を思い出してみるといい。「ヴァイオリン協奏曲」の売り場だ。大抵は作曲家の五十音順かアルファベット順だ。だから作曲家の時代とは関係なく並ぶことになる。最古のヴァイオリン協奏曲は「四季」で有名なヴィヴァルディあたりとされているが、合奏協奏曲、コンチェルトグロッソから進化したと解説されている。後期バロックに端を発したヴァイオリン協奏曲の万世一系の流れの一翼に、わがブラームスがいる。

と言いたいところだが、そうもいかない。

同じ「ヴァイオリン協奏曲」という表札を掲げながら、バロック時代のそれと古典派以降のそれには明確な違いがある。その違いは主に第一楽章にある。バロック時代のコンチェルトは第一楽章に「リトルネロ形式」を置くのに対し、古典派以降は「協奏曲風ソナタ形式」だ。別名称を与えたいくらいの差なのだが、ごちゃまぜにされている。それはおおむねドイツ古典派側の都合だ。

音楽の中心地イタリアから見たら、田舎もいいところのドイツあるいはドイツ語圏が、音楽的アイデンティティを確立していった18世紀。そのツールになったのがソナタ形式であり、弦楽四重奏であった。国としてのドイツの強大化とシンクロする形で、音楽史上に素知らぬ顔で君臨を始めたドイツ音楽の象徴が「ソナタ形式」なのだ。

その過程で伝統のリトルネロ形式が隅に押しやられ、ソナタ形式の枠に独奏ヴァイオリンが押し込まれていった。ソナタ形式の提示部に繰り返しがあることをいいことに、最初のを管弦楽の提示部とし、繰り返し後に独奏楽器の登場を約することが出来た。リトルネロは独奏と合奏の響きの対象というシンプルな原理であるのだが、ドイツ古典派の論理はそれを許さず、コンチェルトの第一楽章が肥大していった。第一楽章だけでバロックコンチェルトの全楽章の演奏時間よりも長い時間を要求するに至る。

イタリア側からはこうみえているはずだ。

安心していい。音楽史をどう見つめ直したところで、ブラームスのヴァイオリン協奏曲の価値は微動だにしない。

 

 

 

 

 

 

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