その他の出典
実朝が歌作にあたって参照した歌群についての考察を続ける。昨日は参考歌の出典を勅撰和歌集と万葉集に限定した。これだけでもワクワクものだった。しかし、勅撰和歌集以外の出典も、数は少ないながらも興味深い。そもそも勅撰和歌集の選集にあたって、参考にした歌集がある。個人の歌集だったり歌合せだったりさまざまだが、要するにそこから抽出された結晶が勅撰和歌集だ。だからその源泉を訪ねれば、勅撰和歌集に漏れている秀歌にたどり着くいう理屈だ。
歌集にとどまらず物語にまで広げて主なものを列挙する。
- 秋篠月清集 九条良経の歌集。お目が高いと思う。
- 和泉式部日記
- 伊勢物語
- 人麻呂歌集
- 源氏物語
- 小野小町集
- 山家集 西行の歌集
- 俊成女集
- 鴨長明集
- 紀貫之集
- 土佐日記
- 日本書紀
- 平家物語
- 躬恒集
- 大和物語
この他に新古今当時、流行した歌合も出典になっている。もう手当たり次第という様相を呈する。若き征夷大将軍の吸収力の反映と見る。
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