万事お見通し
話せば長くなる。
13年前のこの記事 にコメントが付いた。ブラームスの歌曲「ザラマンダー」とシューベルトの歌曲「ます」の興味深い共通点を指摘する内容だ。いわく「これ本歌取りテイストでは」というご指摘。どなた様か存じませぬがと冷静を装って「貴重なご指摘ありがとうございます」と返信したものの狼狽していた。
コメントを頂戴したのが9月16日だ。つまり源実朝生誕830年のメモリアルデーイヴにあたる。翌17日のメモリアルデーから「源実朝」特集を始めるつもりだったから、本歌取りテイストの指摘に呆然とした。実朝特集の立ち上げのことなんぞ誰にも話していないからだ。本歌取りと言えば定家が実朝に伝授した「詠歌口伝」の核心 である。実朝がそれを律儀に踏襲したことは残された作品を見れば明らかだ。
最近歳のせいか滅多に驚かなくなったが、これには参った。実朝先生はお見通しということかと。
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