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春雨にうちそぼちつつ足引きの山路行くらむ山人や誰 SWV535
旅の部の大トリに鎮座する万葉調。舎人親王「足引きの山に行きけむ山人の心も知らず山人や誰」を踏まえている。本歌取りとまで言い切っていいかわからぬが。結句に疑問形を置く効果は温存して、散乱する「山」を整理した感じ。こういう歌を旅の部の末尾など目立つところに置くから遅れて来た万葉歌人などと評されるのだ。第二句が第四句を修飾するのは明らかながら間の第三句に枕詞が割って入るためにすんなりいかない。旅路の苦労の暗示かとも思う。
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