霜夜の霰
笹の葉は深山もそよに霰降りさむき霜夜をひとりかも寝む SWV335
九条良経は、小倉百人一首では「後京極摂政前太政大臣」とされて「きりぎりす鳴くや霜夜のさむしろに衣片敷き独りかも寝む」が採用されている。私の脳内歌人ランキングでは源実朝に次ぐ2位に君臨する。実朝がこれを本歌取りしたのが本日のお歌だ。結句の一致に加えて「霜夜」でもう一歩寄り添う。しかも両者とも音がある。方や「虫の声」方や「霰」だ。昨日話題 のSWV334では、慈円を素材に採ったばかりだというのに同じ詞書「冬の歌」の中で今度は九条良経に挨拶を贈った。
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