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山は裂け海は浅せなむ世なりとも君に二心我があらめやも SWV663
定家所伝本「金槐和歌集」のラストを飾るお歌。山が裂けたり海が干上がったりは、誇張。「白髪三千丈」と同じだ。ありえないと皆が分かっているから最上級の「万が一」を形容して余りある。ここでいう「君」は後鳥羽院だ。どんなことがあろうとも裏切ることはありませんと、自らの忠誠心を悠々と万葉調に乗せて叫んでいる。第四句に置かれる字余りが思いの丈を強調しているようにも見える。これほどの決意がさらさらと流れては困るとばかりにだ。
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