ヘ短調ソナタ
出版可能なピアノソナタが3つあった。
- ヘ短調
- イ長調
- ハ長調
である。ベートーヴェンはハイドンにこれらを捧げつつ、どれを1番に据えるか考えた。結果として1番に選ばれたのがヘ短調だ「ピアノソナタ第1番ヘ短調op2-1」として現代に伝わる。
ヘ短調ソナタは「23番熱情」がとても有名だが、ここにもあった。のちにベートーヴェンの創作の柱となるピアノソナタの先頭がへ短調というのは意外な気もする。バッハのインヴェンションには採用されていないことからもわかる通り、調の常用域からは少し外れているからだ。「フラット好き」というベートーヴェンの傾向が早くも表れているようで興味深い。
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