フラット3個マニア
調号としてフラット3個を仰ぐのは「変ホ長調」と「ハ短調」だ。平行調という。ベートーヴェンはどうもこの2つが好きだ。
<ピアノソナタ>
- 変ホ長調 4番、13番、18番、26番
- ハ短調 5番、8番、32番
合計32曲のうち7曲がフラット3個を冠する。勢いで他のジャンルを調べる。
<交響曲>
- 変ホ長調 3番「英雄」
- ハ短調 5番「運命」
<ピアノ協奏曲>
- 変ホ長調 5番「皇帝」
- ハ短調 3番
<八重奏曲>
- 変ホ長調
<七重奏曲>
- 変ホ長調
<弦楽四重奏>
- 変ホ長調 10番、12番
- ハ短調 4番
<ピアノ三重奏>
- 変ホ長調 1番
- ハ短調 3番、6番
<弦楽三重奏>
- ハ短調 3番
<ヴァイオリンソナタ>
- 変ホ長調 3番
- ハ短調 7番
以上。合計すると変ホ長調が12曲、ハ短調が10曲となる。多楽章ソナタ形式の第一楽章に変ホ長調やハ短調を採用しやすいキャラだとわかる。空白はヴァイオリン協奏曲とチェロソナタくらい。特にピアノソナタやピアノ三重奏曲、ヴァイオリンソナタにおいては同一ジャンル内に複数の曲が同じ調を共有する例が認められる。ブラームスにはありえない現象。バロック時代には珍しくもなかったのだが、あの時代の多作ぶりとは違うはずだ。こうしてみるとピアノソナタというジャンルの異質ぶりが際立つ。
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