ラズ3
大学オケに入ってヴィオラを志した私の憧れがベートーヴェンの弦楽四重奏曲第9番ハ長調op59-3だった。ラズモフスキー四重奏曲の3番でもあるので略して「ラズ3」である。3曲のラズモフスキー四重奏曲の中では唯一ロシア主題を含まない代わりに、壮麗なフィナーレが印象的。いきなりヴィオラのソロ。それが第二ヴァイオリン、チェロと模倣されてゆく。フーガテイストのソナタ形式という凝りに凝った作り。
このソロにあこがれた。インテンポなんぞは夢のまた夢だが、何度も何度も練習してセカンドがかぶさってくるまでのフレーズは簡単に暗譜できた。
ブラームスの弦楽五重奏曲第1番のフィナーレのヴィオラソロの遠い祖先だと信じて疑わぬ私がいる。
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