ハンガリーの系譜
ベートーヴェンとブラームスの交響曲のCD、37名の指揮者のうち16名が独墺系だと述べたばかりだ。しからば残る21名の内訳を調べてみた。
- ハンガリー 6名 ライナー、セル、ショルティ、ドラティ、フリチャイ、ケルテス
- イタリア 4名 ジュリーニ、ムーティ、アバド、シャイー
- イギリス 4名 バルビローリ、ラトル、ガーディナー、ノリントン
- フランス 2名 ミュンシュ、クリュイタンス
- ポーランド 1名 ザンデルリンク
- チェコ 1名 クーベリック
- アメリカ 1名 バーンスタイン
- ルーマニア 1名 チェリビダッケ
- オランダ 1名 ズヴェーデン
独墺系の次はハンガリーだ。第一次大戦まで残存したハプスブルク帝国の領域において、非ドイツ語の最大勢力がハンガリーだったことと無関係ではあるまい。独墺にも遜色ないメンツ。オーストリアが4名であることを思えばすごい勢力だ。フリチャイ、ケルテスの夭折組を除く4名は米国で名声を高めたという共通点がある。同じハプスブルク系でもチェコは1名にとどまっているのと対照的だ。ドヴォルザークやスメタナのCDなら大活躍だが、ベートーヴェンとブラームスでは旗色が悪い。
フランスは「よく2名もいたものだ」という感覚、クリュイタンスはともかくミュンシュはブラームスの1番しかない。
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