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2023年7月31日 (月)

ドラティ恐るべし

ジャケットがかわいくて選んだマリナー版が全集でないのがネックとばかりに、たどりついたのがアンタルドラティ版。全33枚組で全曲揃う。

アンタル・ドラティといえばハンガリーの指揮者。シェリングに寄り添ったブラームスのヴァイオリン協奏曲での貢献は記憶されていい。このハイドンもマリナーに劣らぬ気品。オケはフィルハーモニア・フンガリカという。おそらくハンガリーのオケ。当面マリナーとドラティがあれば不自由することはあるまいと深く確信。

ドラティいや、ハンガリー恐るべし。

2023年7月30日 (日)

ジャケット長者

音源確保の一環で、交響曲をどないするかは課題だった。ショップをうろついていて目についたのはネヴィルマリナー版だ。

ジャケットがかわいいの一点。全集でないのを覚悟で全15枚組を購入したがこれが当たり。表題付きが網羅されているうえに、15枚のジャケットそれぞれが標題にふさわしいイラストになっている。

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左側は外箱。ヴァイオリンを弾いているのはハイドン先生だ。右側は「時計」と「告別」だ。かわいいというよりおしゃれ。演奏もすっきりと心地よい。

 

 

2023年7月29日 (土)

時代はめぐる

クラシック音楽への傾倒が中学時代に始まった。最初はベートーヴェンという具合に、私はどうも作曲家を切り口に塊を認識してはまり込む。他に楽器や演奏家を切り口にする人もいるだろう。あるいは「交響曲」「協奏曲」などのジャンルが切り口になるひとも少なくないだろう。

私はなぜか作曲家切り口だ。その波は定期的にくる。

  • 1974年くらい ベートーヴェン
  • 1979年くらい ブラームス
  • 2008年 ドヴォルザーク
  • 2021年 シューベルト
  • 2023年 ハイドン 今ここ

ベートーヴェンやブラームスはいかんせん昔の話でそののめりこみっぷりを記憶していない。バッハは小波がたくさんきたからむしろ例外だ。

このほど新たにハイドンだ。まずは交響曲、弦楽四重奏曲、ピアノソナタ、ピアノ三重奏の4ジャンルに的を絞る。なぜってこれら4つのジャンルはモーツアルト、ベートーヴェン、シューベルト、メンデルスゾーン、シューマンそしてブラームスという具合に華麗な系譜がある。いわゆるウイーン古典派の保守本流だ。ドヴォルザークは惜しい。

その大きな流れの源流にハイドンがいる。

しみじみ。

2023年7月28日 (金)

清掃の分担

話は今年の4月9日に遡る。7時に起きてリヴィングに降りてみると、母が掃除機のホースをかかえてうずくまっていた。息も絶え絶えだ。4月当初から体調を崩して医者にかかっていたが、朝の掃除をと相変わらずがんばってみたものの息切れしたということだ。

その日から朝の清掃を私がするようになった。毎日午前6時に家族を起こすまでの間に、キッチン、洗面所、リビング、廊下などおよそ24畳相当を清掃する。畳と絨緞部分は掃除機で他は雑巾がけだ。母は朝一番で洗濯機を回し、それと並行しての清掃していたが、その清掃部分だけでもやってみるとかなりな重労働。あれから4か月ですっかり私の担当になったが昨日88歳を迎えた母だから、そんなことを87歳までやらせていたということだ。

おおいに反省したところだが、これが実は今となっては長寿の秘訣あるいは健康の秘訣かもしれぬ。その後体調が回復すると「自分で掃除したい」と言い出している。私と掃除のやり方が違うのでストレスなのだと思う。が、そこは断固譲らず私が続けている。掃除には母なりの手順や工夫があるのだ。それをルーチンととらえているようだ。脳のトレーニングにも寄与していそうだ。

4時50分に一緒に起きて母は洗濯、私は清掃となる。およそ30分間家事をやりながら会話が弾むことで、コミュニケーションになってもいる。5時30分には完了して朝食の準備にはいる。二人で飲むコーヒーが日常だ。在宅勤務に入るまでには間があるので私は2階の清掃に移る。在宅勤務スペースの清掃となる。

なぜか慣れてみると私の体調もいい。適度な運動にもなる。そしてそして何より塵一つない我が家が維持される。

2023年7月27日 (木)

弦楽五重奏曲第1番寿

本日は母の誕生日。88歳になる。だから弦楽五重奏曲第1番寿だ。ブラームスの弦楽五重奏曲第1番op88にちなむ。

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おかげさまで元気な現役の主婦。あちこち痛いところもあるが、内科や外科の定期検診の結果は良好。身長はもちろん血糖値も、血圧も、コレステロールも私の方が高い。骨粗しょう症の進行もぎりぎりと踏みとどまっている。心配症だけが重篤で、最大の課題。油断は禁物だ。とくに転倒にはゆめゆめ用心を怠るまい。

2023年7月26日 (水)

思案のしどころ

ハイドンの音源確保の話。ピアノソナタはワルター・オルベルツ、ピアノ三重奏はボサールトリオで落ち着いたが、弦楽四重奏はまだ決めきれない。大好きなアルバンベルク四重奏団が全集を入れていない。アマデウス四重奏団にも全集が見当たらない。どうしよう。

「皇帝」以外では「五度」「騎士」あたりの表題付きから恐る恐る分け入っている。

2023年7月25日 (火)

ボサールトリオ

41曲あるハイドンのピアノ三重奏曲の音源確保の話。これも意外にあっさりボサールトリオの9枚組に落ち着いた。モーツアルトの三重奏も彼らのCDを持っているのでなんとなく安心感がある。全集でなければゴールドベルクさんの演奏もあるにはあるけれど、ひとまずここは網羅性を優先した次第。

聴いてみるととてもいい。程よい感じ。ベートーヴェンの7曲よりは退屈しない。なぜかハイドンにはヴァイオリンソナタもチェロソナタも見当たらない埋め合わせとしても最適かと。

2023年7月24日 (月)

オルベルツ一択

音源を押さえるには全集が効果的と申したばかりだ。それっとばかりにピアノソナタをあたる。全32曲のベートーヴェンのピアノソナタには、数え切れないくらいの選択肢があるけれど、ハイドンはスカスカだ。曲数が52もあるせいだけとも思えない。

手に入れたのはワルター・オルベルツだ。カール・ズスケと組んだベートーヴェンのヴァイオリンソナタで感心させられたばかりだった。単に上手なだけではなくピアノ自体がいい感じ。

とりあえずの音源確保のつもりだったが大満足。ドライブや在宅のおともに最適。彼のテクなのかピアノのせいか聴き分けられずにいるが、とてもなじむ。アレグロがモーツアルトと別の意味ながら流れる。時折ある短調のきらめき。フィナーレの散見されるプレストには気品と切れが両立する。

2023年7月23日 (日)

音源を押さえたい

さてと。改めてハイドンを聴くとなるとやはり頼りはCDだ。手元に音源がないと落ち着かない。さすがに中学時代よりは経済的な余裕が出来たが、費用対効果は依然として大前提だ。となるとちまちま単品をそろえるより、信頼の出来る演奏家で全集を一気に買い求める方が効率がいい。

同曲異演の聴き比べよりも網羅性の方を優先する。

ハイドンが父と目されるジャンル、交響曲、弦楽四重奏曲、ピアノソナタ、ピアノ三重奏くらいは一通りそろえたい。コンチェルトはまあチェロやトランペットの有名所が一つあればいいかと。

楽譜は後回しでもやむなしだ。

2023年7月22日 (土)

父たる根拠

ハイドンは「交響曲の父」と呼ばれている。同時に「弦楽四重奏曲の父」でもある。モーツアルトに名高い「ハイドンセット」があるほか、ベートーヴェンの最初の6つの弦楽四重奏は作品18としてハイドンにささげられている。じつは目立たぬがピアノソナタの父と一部でささやかれてもいる。交響曲104曲、弦楽四重奏曲83曲、ピアノソナタ44曲という数にも裏打ちされているが、興味深いのはその内容だ。初期から通して聴くと、それらジャンルが形を整えられてゆく様子が手に取るようにわかる。

初期には「緩急緩急」の4楽章構成があった。バロックソナタの名残だ。メヌエットがフィナーレに来るケースだって少なくない。バッハたち後期バロックと古典派の懸け橋と説明されて違和感がない。

そうした目で見ると52曲あるピアノソナタも同じ位置づけに聞こえる。「ピアノ三重奏曲の父」であってもいい気がする。

 

2023年7月21日 (金)

ハイドンという沃野

現ドイツ国歌「皇帝賛歌」の作曲者くらいの認識しかなかったが、私の初ハイドンは中学時代にさかのぼる。初めて買い求めたレコードは「軍隊」と「時計」の2曲が両面に配されていた。しかしながら同時期に聴き始めたベートーヴェンの作品群によって、片隅に追いやられたままだった。ときおり皇帝四重奏曲を聴くくらいになり果てていった。

あらためて聴きなおすとその作品群には圧倒される。

  • 交響曲 104
  • 弦楽四重奏曲 83
  • ピアノソナタ 52
  • ピアノ三重奏曲 44

これにチェロやトランペットなどの協奏曲が超名高い。ピアノ協奏曲やヴァヴァイオリン協奏曲もあるにはある。ヴァイオリンソナタやチェロソナタが見当たらないのが意外な感じもする。

さらにオペラやオラトリオもある。

2023年7月20日 (木)

ハイドンさんごめんなさい

7月11日の記事「楽聖の位置づけ」で、本年1月から始まった「リベートーヴェン」の記事群が、一応の完結を見た。クラシック音楽鑑賞50周年のメモリアル特集でもあった。裏側ではこれらと並行して常用USB作成のためのCDコレクション総点検も行っていた。

CDが再生できないマイカーのために我が家のCDを洗いざらい聞き直し、USBに取り込む作業だと思っていい。その過程での最大の発見がハイドンだった。ハイドンは1732年のお生まれで1809年に没した。バッハ在世中に生まれて、モーツアルトの生涯を飲み込んでいる。そのモーツアルトとベートーヴェンにとっての師匠格でもある。当時の押しも押されもせぬ巨匠だ。

ブラームスとの関係で申せば「ハイドンの主題にによる変奏曲」が名高い。がしかし、そこで採用された主題「聖アントニーのコラール」はハイドン作ではないと判明している。そういえば「おもちゃシンフォニー」も「ハイドンのセレナーデ」も昔はハイドン作とされていたが今は否定されている。こうした現象は彼が巨匠であることの裏返しでもある。

ハイドンをじっくり聴きたくなった。

何を今頃な話だ。

2023年7月19日 (水)

ゴールドベルク没後30年

本日はポーランドのヴァイオリニスト、シモン・ゴールドベルクの命日。1993年日本で亡くなったから今日は没後30年のメモリアルデーだ。フルトヴェングラー時代のベルリンフィルのコンサートマスターだった。就任時わずか20歳という神童ぶり。経歴や実績は私ごときが語るまでもないけれど、私にとっては欠くべからざる存在。

クラシック音楽に親しみ始めたころからなんでも「とりあえずシェリング」だったけれど、バッハのヴァイオリン協奏曲のレコードだけは最初にゴールドベルクを買い求めた。シェリングと比較してのチョイスなどではなくあくまで偶然なのだが、その演奏が長く脳内スタンダードだった。ゴールドベルクの経歴や実績、評価などは後から知った次第。

折に触れ彼の演奏のCDがたまっていった。リリークラウスとのモーツアルトが名高いが、ルプーとの録音も癒される。ブラームスのヴァイオリンソナタもある。

2023年7月18日 (火)

招待の人選

7月14日にお盆のファンタジーが50本に達した。そこでお盆のファンタジー のこれまでの流れを誰が来てくれたかを中心に取りまとめた。

<2006年> ブラームス単独。当時はまだ「お盆のファンタジー」というタイトルを付していなかった。

<2007年> バッハ。最初の同行者がバッハさんとはお目が高い。→こちら

<2008年> シューマン夫妻。→こちら

<2009年> ヨアヒム。→こちら

<2010年> ドヴォルザーク。→こちら

<2011年> ジムロック。震災見舞い。→こちら

<2012年> ビューロー。次女ドイツ公演。→こちら

<2013年> ボロディン。次女引退公演。→こちら

<2014年> 2度目のドヴォルザーク。→こちら

<2015年> チャイコフスキー。→こちら

<2016年> マーラー。→こちら

<2017年> シベリウス。→こちら

<2018年> 何故か単独。→こちら

<2019年> ブクステフーデ、テレマン、パッヘルベル。2度目のバッハ。→こちら

<2020年> 森鴎外。→こちら

<2021年> シューベルト。→こちら

<2022年> ディートリヒ・フィッシャーディースカウ。→こちら

<2023年> 源実朝。→こちら

以下所感。

当初はこんなに続くとは思っていなかった。2010年までは1年に1記事だった。ブラームスがやってくるのは早くて11日。たいてい12日か13日だから今年の14日は平年より遅い方。牛車だからという設定だが、実際には7月13日が「記事6666本目」と重なったせいだ。

お帰りは15日か16日である。なんだか梅雨入りと梅雨明けみたいだ。最初2006年といえばブログ開設の翌年だ。そこからブラームス本人は18年連続で来てくれている。2度来てくれているのはドヴォルザークとバッハの2人だけだ。女子はクララだけ。

暑いのに難儀なことだが、もうやめられぬ。やめる方が大変だ。続ける方が楽。

 

 

2023年7月17日 (月)

歌物語テイスト

恒例の「お盆のファンタジー」は昨日までの3日で本年分を終えた、めでたく50本に達したこともあって、このほど新趣向に挑んだ。それが歌物語である。古典文学の1ジャンルで、代表作はと問われれたら「伊勢物語」と答えておけば大滑りはしないと思われるが、正確な定義となるとやや手に余る。源氏物語だって進行の要所に歌が配置されているし、日記文学にだって歌が出てくることもある。

この度源実朝を扱ったお盆のファンタジーには3日の間に歌を6首配置した。

  • 1 大麦の香りほどろに立つる泡盛りて弾けて揺れて飲むかも (実朝師匠)
  • 2 麦かもす黄金立ちたるギヤマンに揺り越すほどぞ泡もほどろに (私)
  • 3 毒消しの験と麦酒飲み干して心慰むこの夕べかも (ブラームス先生)
  • 4 南蛮の楽の匠と思ひきや和歌の浦にも立ち慣れにけり(実朝師匠)
  • 5 しろがねの槐と敢へて名付くるにためらはぬ我右府の愛弟子(私)
  • 6 やよ励め水と清きを競ひつつ山と高きを争へや君 (実朝師匠)

<1> ビールの泡を見た実朝師匠の驚きの反応。もちろん師匠の絶唱「大海の磯もとどろに寄する波割れて砕けて裂けて散るかも」を本歌取りしたものだ。実朝師匠自身の歌という設定のため、本歌取りの定義をはずれるが、「大海」を「大麦」に、「波」を「泡」にすり替えたという趣向だ。(えっへん)

<2>師匠の即詠を受けた弟子である私が慌てて唱和した感じ。古典和歌としては「ギヤマン」はいささか浮くけれど酒の席の即興とあればペナルティキックとまでは行くまい。結句「泡もほどろに」を指して師匠が「旅人風」と言ってくれたのはお咎めなしのサインだ。万葉集の大伴旅人作「淡雪のほどろほどろに降りしけば奈良の都し思ほゆるかも」を踏まえた軽い本歌取りであるとわかってくれる師匠という設定。もちろん「淡雪」の「淡」は、ビールの「泡」とかけられているのは、師匠も私も脳内共有を終えている。「淡は泡でしょ」(どやっ)

<3>あっとおどろくブラームス先生の詠作。こちらは直前のやりとりが大伴旅人風だったことを受けて、その息子大伴家持の「我が宿のいささ群竹吹く風の音のかそけきこの夕べかも」を軽く念頭に置いている。当然それに気づく実朝師匠だ。(ぼーぜん)

<4>はブラームス先生の即興の作やお歌の知識に実朝師匠が心底驚いた様子。「南蛮」は「異国の」くらいのニュアンス。「楽の匠」と合わせてブラームスのことを指す。「異国の音楽の巨匠とばかり思いこんでいたけれど、どうしてどうして和歌にも精通されていますね」くらいのニュアンス。かつて慈円が父頼朝をほめた歌を記憶している実朝という含み。(きりっ)

<5>私が未来の自分の歌集に「銀槐和歌集」と名付けたいという申し出を快諾してくれた喜びを込めた感じ。「右府」は「右大臣」のことで鎌倉右大臣・源実朝を指す。(サクッ)

<6>帰りがけに私に気合を注入する師匠の歌。「精進しなさい」と言い置いて帰って行ったということだ。(ウルッ)

いやいや楽しい。本歌取りをメインに据えて推進力を借りた感じ。本歌取りは古典和歌の根幹をなす技法ながら、実際の歌集では、歌の前後の詞書きにそのことが記されることはない。「誰それのあの歌を本歌に取りしています」などとやらぬのがお約束。野暮というものだ。今回一連の種明かしは例外中の例外である。本来そんなことをするのは恥ずかしいことなのだ。当時は詠み手も受け手も先行する膨大な歌の知識が十分あったから、野暮は言わぬのがお約束だった。学習目的でのみなんとか許される感じ。

この6首すべて私の自作である。歌物語の作者は進行に合わせて登場人物が詠む歌を自作せねばならない。「お盆のファンタジー」に歌物語テイストを付与しようと思ったら、それは歌の自作を意味する。当然のことながら緊張した。

 

2023年7月16日 (日)

お盆のファンタジー52

すっかり意気投合した二人に私が割って入る。

「いつの日かお歌を作りためて私歌集を出したいのですが、その題名を銀槐和歌集にしてもいいですか」と。

実朝先生はビクンとこちらを向き直って私の目を見る。「いいですよ」と言ってほほ笑んでくれた。「その代わり、出版前に私が合点を付して差し上げますよ」と先生の口ぶりでおっしゃる。

嬉くて一首「しろがねの槐と敢えて名付くるにためらはぬ我右府の愛弟子」「槐」は「えんじゅ」と読む。いぶかるブラームスさんには「師匠の歌集が金槐和歌集なので、私は銀ですから」と説明したら、実朝先生が「銀は金より良いと書くけどな」としゃしゃり出るおかげで、ブラームスさんはますます混乱していている。漢字の成り立ちを説明するのはあきらめた。

ブラームス先生がふと私に向き直って、「昨年だったか貴国の公共放送で話題になった鎌倉殿の13人とやらに実朝先生は出ていたのか」と聞いてきた。「おおっ」てなもんだ。「いやいや主役級でしたわ」と実朝先生が割って入る。「言いたいことは山ほどあるがの」とため息も混じる。「ですよね」と私「ありゃあ北条目線ですわ」とついムキになる。「まあでもフィクションと割り切ればな」と実朝先生。まさか実朝先生がなだめ役に回るとは思わなかった。

やりとりを聞いていたブラームスさんは、「その13人は最後の晩餐に関係がおありか」と真顔の質問。「いやいや私らの国で13人といえば半ば自動的に最後の晩餐を連想するんでな」と。「お説興味深くはありますが、偶然です」と私が説明すると、実朝先生は「いやどちらも裏切りがテーマですから」としたり顔で切れ込んできた。

するどい。大喜利なら座布団がもらえる。

さっき牛車で帰っていった。出がけに歌をさらさらと書きつけて渡してくれた。

やよ励め水と清きを競ひつつ山と高きを争へや君

2023年7月15日 (土)

お盆のファンタジー51

実朝先生とブラームス先生はいつしか本歌取りを話題にしていた。先人の作を踏まえて自作に織り込む技法のことだという実朝先生の説明を聞いたブラームスさんの目がきらりと輝いた。ビールを飲みほしてほっと息をついたあと「変奏じゃな」とつぶやく。

本歌取りは盗作とは完全に一線を画する。盗作は引用元がばれると困るが、本歌取りは「知っているかなあ」とばかりに読み手に投げる。歌い手と読み手どちらの側にも膨大な数の過去の作品をそらんじているという状況が根底にある。読み手はそりゃ誰それのお歌の本歌取りだと見破ったうえで、ならではの歌を返す。返す側も返された側もそれで満足する。

「根底にあるのは先達への敬意さ」という実朝先生の説明で我が意を得たりとブラームス先生が立ち上がった。本歌を構成する様々な要素のうち、どことどこを残すか、あるいはどことどこを変えるかの着眼こそが肝じゃなとしたり顔のブラームス。

南蛮の楽の匠と思ひきや和歌の浦にも立ち慣れにけり」とは実朝先生の詠。

「残念ながら」とブラームスが切り出す。「ドイツ語という言語の枠組みではどうにもならぬ」

一つは漢字と仮名。一文字にひとつひとつ意味のある漢字がどうにもすごい。そこに一文字一音の仮名が加わって表現が格段に深まるようじゃの。と続ける。「してその心は」と実朝先生。「それはじゃ」「膨大な数の同音異義語の存在だ」とブラームス。

たとえば昨日話題になった「泡」と「淡い」じゃ。見ての通りそれは名詞と名詞にとどまらぬから、「秋と飽き」「松と待つ」もかとブラームス。こうした組み合わせの数だけ「掛詞」が成立するじゃろ。ドイツ語ではそうはいかん。表向きの意味とは別の意味合いを裏で走らせることが出来る。序詞、掛詞、歌枕、縁語など総動員すれば二重三重に含みを持たせることも可能じゃ。まさに対位法じゃなと。

あとは文末決定性。日本語では最終的な意味の決定が文末になる。だから意図的に文末まで言わない体言止めが技法として成立するんじゃな。雄弁一方かと思うと言わぬが華の文末省略で、結論を受け手の感性に委ねるとでもいうかの。

あれよあれよという間に二人は意気投合している。「わしも作曲を習わねば」と真顔の実朝先生だった。

「まずは変奏曲になさいますかな」とブラームスがお茶目なウインクをかました。

2023年7月14日 (金)

お盆のファンタジー50

いつもの夏に比べて遅い到着だった。「牛に引かせる車は遅くてな」と汗を拭き拭きあがってきた。「鎌倉の右大臣・源実朝殿じゃ」とブラームス先生が振り向く。「おおっ」てなもんだ。ラフな狩衣姿の精悍な紳士だ。「昨年は私の生誕830年を話題にしてくれてありがとう」と手を差し伸べてきた。昨年ブログで展開した源実朝特集のことだ。今年はこの方をお連れするかベートーヴェン先生をお連れするか迷った。乗り物は牛車をとおっしゃるので従ったが、やけに時間がかかったとあきれ顔のブラームスさんだ。「おかげで和歌とやらのレクチャが受けられたわ」と付け加える。

音楽のブラームス、歌の実朝の訪問を受け、茫然とするばかりの私に気付いてブラームス先生が「ビール、ビール」と切り出す。

揺り超すばかりの泡を見て実朝先生が目を丸くしている。

大麦の香りほどろに立つる泡盛りて弾けて揺れて飲むかも」とさっそく即興の一首。キャーってなもんだ。

そこで私も

麦醸し黄金たちたるギヤマンに揺り超す程ぞ泡もほどろに」と即詠で師匠に切り返す。

「ほどろには万葉っぽいな」と真顔の実朝先生だ。「はい先生。旅人テイストです」と私。「酒の場での座興に、即詠のやりとりとは嬉しい限りだ。」と実朝先生に褒められた。

さっきからブラームス先生は何やら指を折っている。「五七五七七」を数えているのだろう。相変わらず律儀だ。「ネイティブの日本語スピーカーなら、数えんでも大体五七調になるんですわ」と私が説明すると「ほんとだ」と感心している。

こんなんでどうじゃろとブラームス先生がおずおずと切り出す。

毒消しの験と麦酒飲みほして心慰むこの夕べかも」

実朝先生も私も凍り付いた。ブラームス先生が即詠とは。しかも結句に「この夕べかも」を配してさっき話題になった旅人の息子大伴家持テイストになっているではないか。「なあにあんたのブログを読んでいて勉強させてもらったからな」と涼しい顔で言い放つ。我々の驚きをよそに、ブラームス先生は「そんなことより、これにどういう旋律をあてるかだな」と思案顔だ。

2023年7月13日 (木)

6666本目の記事

本日のこの記事がブログ「ブラームスの辞書」開設から6666本目の記事となる。

イエーイ。

2023年7月12日 (水)

暗い性格

音楽に関連する知り合いと宴席を共にすることがある。もっと絞ってブラームスについて濃いメンツということもたまにはある。昔は、頭の中に去来するブラームスネタについて先を争って発言した。若かったと言い訳したいところだが、若さのせいばかりではないとも感じている。

自費出版本「ブラームスの辞書」を出して18年、ブログ「ブラームスの辞書」の記事も6000本を超えた。自分の頭に去来するブラームスネタは自著とブログで言い尽くしているから、酒の席上でそれを是非にとまで思い詰めることが少なくなった。周辺でどれほど濃いブラームスネタが飛び交おうとも焦ることが無くなった。ニコニコ笑って人様の発するブラームスネタを聞いている余裕が出来た。

自分から発信する場を自著とブログに限ることが、そういう場での落ち着きに繋がっていると感じる。ニコニコと黙って話を聞きながらブログのネタになりそうな話には、じっと聞き耳を立ている。その場でウッカリ発言してブログ記事のネタバレなどという失態は厳に慎まなければならない。

暗い性格。

 

 

 

 

 

2023年7月11日 (火)

楽聖の位置づけ

「楽聖」とはもちろんベートーヴェンだ。同時に私自身のクラシック音楽体験の原点。今でこそブラームスラヴを隠そうとしないブログの管理人だが、源流はベートーヴェンだった。ブラームスはもちろんバッハもモーツアルトもそこから派生したと申していい。

本日はクラシック音楽鑑賞50年を記念して、楽聖ベートーヴェンとブラームスの脳内比較を試みる。作曲のジャンルとして2人に共通するのは、下記の通りだ。

  • 01 交響曲
  • 02 ピアノ協奏曲
  • 03 ヴァイオリン協奏曲
  • 04 弦楽五重奏曲
  • 05 弦楽四重奏曲
  • 06 ピアノ三重奏曲
  • 07 クラリネット三重奏曲
  • 08 ヴァイオリンソナタ
  • 09 チェロソナタ
  • 10 ピアノソナタ
  • 11 歌曲

これら各々についてベートーヴェンとブラームスの脳内序列を炎上覚悟で判ずる。

<01交響曲> ブラームスのせり勝ち

<02ピアノ協奏曲> ブラームスのせり勝ち

<03ヴァイオリン協奏曲> ブラームスの圧勝

<04弦楽五重奏曲> ブラームスの圧勝

<05弦楽四重奏曲> ベートーヴェンの勝ち

<06ピアノ三重奏曲> 引き分け

<07クラリネット三重奏曲> ブラームスの勝ち

<08ヴァイオリンソナタ> ブラームスの圧勝

<09チェロソナタ> ブラームスの圧勝

<10ピアノソナタ> ベートーヴェンの勝ち

<11歌曲> ブラームスの圧勝

ブラームスの8勝2敗1分。もちろん判定基準は作品数ではない。ベートーヴェンの2勝は弦楽四重奏とピアノソナタ。ブラームス自身無理とあきらめてこのジャンルからは早々に退却している印象。20年温めて43歳まで待った交響曲は、その後に続く3曲を合わせて師匠をうっちゃった。行きがかり上「競り勝ち」としたが会心の勝利。先行したベートーヴェンは後輩の躍動を知る由もないのに対してブラームスは、物心ついた時から眼前にベートーヴェンの作品群がそびえたっていた。だからがんばれるのだ。それは先人ベートーヴェンに対しての敬意と言い換えてもさしたる支障はない。わずかにオペラを例外としてブラームスはベートーヴェンが指し示したこの道をひた走った。もしかすると音楽史上その路線の最終走者かもしれぬ。

それにしても幸いなのは、ジャンルが違うせいでバッハとこういう比較をしなくて済むことだ。

 

2023年7月10日 (月)

エグモント序曲の場合

ベートーヴェン版余白コレクションのトリは「エグモント序曲op84」これはアマチュアオケ時代に演奏に参加したことがある。

  1. 1958年 フリッチャイ/ベルリンフィル
  2. 1960年 クリュイタンス/ベルリンフィル
  3. 1966年 セル/クリーヴランド管弦楽団
  4. 1967年 シュミット-イッセルシュテット/ウィーンフィル
  5. 1970年 カラヤン/ベルリンフィル
  6. 1972年 ベーム/ウィーンフィル
  7. 1974年 ケンペ/ミュンヘンフィル
  8. 1986年 ショルティ/シカゴ交響楽団
  9. 1989年 ノリントン/ロンドンクラシカルプレイヤーズ
  10. 2009年 シャイー/ライプチヒゲヴァントハウス管弦楽団

思い入れもなく集まってしまうだけのことはある。コリオラン、レオノーレ、フィデリオ、エグモントすべて9曲前後。ブラームスの3曲の方が断然好きだとわかる。交響曲より極端だ。

2023年7月 9日 (日)

フィデリオ序曲の場合

余白コレクションの続き。本日は「フィデリオ序曲op72b」である。

  1. 1955年 ライナー/シカゴ交響楽団
  2. 1957年 フリッチャイ/ベルリンフィル
  3. 1961年 クリュイタンス/ベルリンフィル
  4. 1962年 クレンペラー/フィルハーモニア管弦楽団
  5. 1967年 セル/クリーヴランド管弦楽団
  6. 1971年 ベーム/ウィーンフィル
  7. 2009年 シャイー/ライプチヒゲヴァントハウス管弦楽団

オペラのタイトルと同名なのに地味なイメージ。9種類だったらどうしようかと思った。レオノーレの3番はもちろんコリオラン序曲よりも短い。6分台の演奏が多い。

2023年7月 8日 (土)

レオノーレ序曲の場合

昨日の続き。「レオノーレ序曲第3番op72a」で試みる。

  1. 1958年 フリッチャイ/ベルリンフィル
  2. 1959年 ワルター/コロンビア交響楽団
  3. 1963年 クレンペラー/フィルハーモニア管弦楽団
  4. 1966年 カラヤン/ベルリンフィル
  5. 1971年 ベーム/ウィーンフィル
  6. 1974年 ケンペ/ミュンヘンフィル
  7. 1986年 ショルティ/シカゴ交響楽団
  8. 1989年 チェエリビダッケ/ミュンヘンフィル
  9. 2009年 シャイー/ライプチヒゲヴァントハウス管弦楽団

コリオラン序曲と同じ9種類になるとは軽い衝撃。実はベートーヴェンの余白系管弦楽曲では一番気に入っている。演奏時間は14、5分なのでハイドンの主題による変奏曲よりは少し短いけれど、コリオランの倍近くとなる。

 

2023年7月 7日 (金)

コリオラン序曲の場合

メインの余白であるがゆえ、知らずに集まってしまう管弦楽作品を話題にした。ブラームス申せば、ハイドンの主題による変奏曲op56a、大学祝典序曲op80、悲劇的序曲op81がこれにあたる。しからばとばかりにベートーヴェンはと考える。本日はコリオラン序曲op62について抽出を試みた。

  1. 1959年 ワルター/コロンビア交響楽団
  2. 1959年 ライナー/シカゴ交響楽団
  3. 1959年 クリュイタンス/ベルリンフィル
  4. 1963年 クレンペラー/フィルハーモニア管弦楽団
  5. 1966年 カラヤン/ベルリンフィル
  6. 1972年 ベーム/ウィーンフィル
  7. 1987年 アバド/ウィーンフィル
  8. 1989年 ノリントン/ロンドンクラシカルプレイヤーズ
  9. 2007年 シャイー/ライプチヒゲヴァントハウス管弦楽団

以上9種類。古色蒼然には最早驚くまい。演奏時間は8分程度なので余白充填用には重宝するかもしれぬ。ブラームスで抽出した3曲より短い。

 

2023年7月 6日 (木)

悲劇的序曲の場合

昨日の記事「余白コレクション」で、CDへの収録としてはブラームスの管弦楽曲が交響曲の付録扱いになると書いた。悲劇的序曲のコレクションについてこれを検証する。録音年、指揮者、オケを列挙する。

  1. 1960 ワルター/コロンビア交響楽団
  2. 1961 カラヤン/ウィーンフィル
  3. 1964 シューリヒト/ロンドン交響楽団
  4. 1966 セル/クリーヴランド管弦楽団
  5. 1968 バルビローリ/ウィーンフィル
  6. 1975 ベーム/ウィーンフィル
  7. 1982 バーンスタイン/ウィーンフィル
  8. 1988 ムーティ/フィルハーモニア管弦楽団
  9. 1990 ノリントン/ロンドンクラシカルプレイヤーズ
  10. 2012 シャイー/ライプチヒゲヴァントハウス管弦楽団

ベルリンフィルがない。10種のうちウィーンが4種もある。1880年12月26日に同曲を初演したのがウィーンフィルであることを考えるとほっこりする。

2023年7月 5日 (水)

大学祝典序曲の場合

昨日我が家のハイドンの主題による変奏曲のCDを列挙した。勢いで大学祝典序曲もやってみる。演奏年、指揮者、オケを列挙する。

  1. 1960 ワルター/コロンビア管弦楽団
  2. 1966 セル/クリーヴランド管弦楽団
  3. 1968 バルビローリ/ウィーンフィル
  4. 1978 ショルティ/シカゴ交響楽団
  5. 1982 バーンスタイン/ウィーンフィル
  6. 2012 シャイー/ライプチヒゲヴァントハウス管弦楽団

拍子抜けするほど少ない。でも満足だ。おおむね10分半程度の演奏時間なのだが、バルビローリだけ11分半という遅さ。もたれる感じがしないのに気づけばこんなに時間がかかってたという感覚で進み、ラストの「ガウデアムス」ではためにためる。ノリとしてはサラバンドに近い。

一方でリカルドシャイーは10分切り。

4つの学生歌の陳列方法などなどなど見せ場突っ込みどころには事欠かない。

2023年7月 4日 (火)

ハイドンヴァリエーションの場合

イニエスタネタを挟んで余白コレクション話は続く。「ハイドンの主題による変奏曲」について我が家のコレクションを調べてみた。

  1. 1950 フルトヴェングラー/ベルリンフィル
  2. 1959 シューリヒト/南西ドイツ放送交響楽団
  3. 1959 ドラティ/ロンドン交響楽団
  4. 1960 ワルター/コロンビア交響楽団
  5. 1966 セル/クリーヴランド管弦楽団
  6. 1968 バルビローリ/ウィーンフィル
  7. 1972 ザンデルリンク/ドレスデン国立歌劇場管弦楽団
  8. 1973 ケルテス/ウィーンフィル
  9. 1975 ケンペ/ミュンヘンフィル
  10. 1982 バーンスタイン/ウィーンフィル
  11. 1990 ジュリーニ/ウィーンフィル
  12. 1990 ザンデルリンク/ベルリン交響楽団
  13. 1990 ノリントン/ロンドンクラシカルプレイヤーズ
  14. 2012 シャイー/ライプチヒげヴァントハウス管弦楽団

いやはや驚いた。14種もあるとは。「悲劇的序曲」や「大学祝典序曲」よりもぐっと多い。あくまで偶然であって好き嫌いがパラレルに反映しているわけではないと言い訳に力も入る。ザンデルリンクがドレスデン国立とベルリン交響楽団の2種あるおかげで、指揮者としては13人になる。今はやりの「ハイドンヴァリエーションの13人」という秀逸なオチが実現した。丹精していると、たまにはこうした気の利いた偶然に出会う。

 

 

2023年7月 3日 (月)

さようならイニエスタ

一昨日7月1日にJリーグヴィッセル神戸のイニエスタのラストゲームがあった。

愛するアントラーズにおけるジーコのような存在を象徴する一連の感動的なエピソードについてはもはや論を重ねるまい。

彼の名前イニエスタは「Iniesta」と綴る。その綴り冒頭に「H」を付与して「Hiniesta」となるとこれは植物のエニシダを指すスペイン語だ。欧州原産のこの植物の日本伝来は17世紀とされている。日本語名のエニシダは、スペイン語名「イニエスタ」のなまったか形という説がある。この手の語源ネタは眉に唾の二度塗りが要るものだが、もう少し続ける。

人名「Brahms」はドイツ語におけるエニシダ「Brahm」に所有を表す「s」が付与された形だという。つまり「エニシダの息子」だ。

サッカー選手としてのイニエスタへの敬愛とは別に、私にとってはずせない話。

 

2023年7月 2日 (日)

余白コレクション

ブラームスの交響曲・協奏曲以外の管弦楽曲は以下の通り。

  1. セレナーデニ長調 op11
  2. セレナーデイ長調 op16
  3. ハイドンの主題による変奏曲 op56a
  4. 大学祝典序曲 op80
  5. 悲劇的序曲 op81

最初の2曲は初期だが、長いこともあってCD収録上の扱いはメインになる。ラスト3曲は完成度知名度ともに格上だが、短いこともあってもっぱら交響曲の余白に収録される。これら目当てでCDを探すにしても、本体の交響曲がもれなくついてきてしまう。

逆に交響曲を集めているといつのまにか集まってしまう。「余白コレクション」とはこの現象をさす私の造語だ。交響曲のコレクションには指揮者やオケに対する私の好みが反映してしまうのに対しこれら余白コレクションは偶然が少なからず入り込むのでかえって興味深い。

2023年7月 1日 (土)

オルベルツ

ピアニスト。1931年のお生まれながらまだ存命だ。昨日驚喜したベートーヴェンのヴァイオリンソナタのカールズスケ盤でピアノを請け負っている。同演奏の魅力のかなりな部分をこのピアニストが背負っていると気づくのにさしたる時間はかからなかった。スプリングソナタ第一楽章冒頭の可憐なアルペジオは、ヘブラーと天下二分かとも思い詰める。

東ドイツ最高の伴奏ピアニストかと評する向きもあるとあとから聞いた次第。そういえばシューベルトの歌曲でもペーターシュライヤーに寄り添っているCDも見つかった。

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