コラールの淵源
1523年ルターは友人への手紙で「信仰を助けるための歌の重要性」を説いて、賛美歌集の出版に協力を求めた。今から500年前のことだ。これが実を結ぶのが1524年である。
1524年とはマルティン・ルターによる賛美歌集が刊行を指す。1517年の宗教改革から7年後だ。従来賛美歌は美しいけれど複雑で訓練された聖歌隊が歌うものだった。これを平易なドイツ語に転写するとともにシンプルに編曲して大衆に開放した。7年後その集大成として刊行したということだ。現在もなお通用する多くの賛美歌群で、ルター自身の作品も多く含む。刊行の時点ですでに知られていた旋律もあるから、旋律の起源としてはもっとさかのぼるものもあるがドイツ初の賛美歌集の出版はルターの功績とみていい。
コラールの音取りとしてのオルガンの関与がここから始まる。
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