母方の家系
網膜剥離の手術を受ける私をやけに心配した母だった。
今を去ることかれこれ55年ほど前、母は実母の手術に付き添ったという。網膜剥離の手術だったと言っている。私から見たら母方の祖母にあたる。手術も大変だったが、術後も大変だったと、まるで昨日のことのよう。そして母自身も1996年の秋に白内障の手術を受けた。そして今回の私となると、こりゃもしかして遺伝かと疑いたくもなる。
亡き父も晩年に網膜剥離の手術を受けた。がしかし、父の場合は顔面強打によるものなので、遺伝とは思えない。
母はこの手の遺伝系の話をまことしやかに語るのが大好きだ。いわく「誰に似たのかねぇ」となんでも遺伝に根拠を求める。
目の手術は大変だとため息をついてはいたが、気を取り直したように「でも、うちの家系はガンにならないから」と噛んで含めるかのようだ。
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