キリスト者よこの日を彫り刻め
「Christen,atzet diesen Tag」BWV63で降誕節第一日を飾る。早い話がクリスマス当日用のカンタータだ。クリスマス当日用にはBWV91、BWV110、BWV191もある。作曲年代のはっきりしない曲ではあるが選ぶだけのことはあるかと。
第1曲はトランペット3本がティンパニを従える壮麗なハ長調。「Krippen」という言葉がいきなり登場する。「馬草桶」転じて「ゆりかご」の意味さえある。印象的なドイツ語だ。クリスマス当日にふさわしい。
第3曲ではイ短調に転じてキリストの生誕を喜んでばかりもいられないこの世の苦難が歌われる。バリトンのフィッシャーディースカウが二重唱の片われとして深々と歌いこむ。ここで深い苦難を謳うことで、第5曲のト長調が浮かび上がる仕組み。ペーター・シュライヤーの出番だ。
でやはり、フィナーレは壮麗なトランペットがしめくくる。
メリークリスマス。
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