リヒターのカンタータ
カールリヒターはバッハの解釈と演奏の泰斗。ピリオド楽器の台頭前の時代、彼の演奏は規範でさえあった。私にとってバッハ作品の初体験がしばしば彼の演奏であった。
とりわけカンタータだ。リヒターのカンタータ全集は、私の宝物である。全集が全集になっていないのも魅力の一つだった。そのポリシーは教会暦上のすべての祝日をバッハのカンタータで辿るというものだ。暦順に作品が収録されている。同じ祝日用に複数作品があっても、どれか1つの採用になっているせいで、全集でありながら抜けがある。すべての祝日をカンタータで辿るための1セットでしかない全集だ。
2024年の教会暦をバッハでたどるという今回の企画を思いついたのは、この全集の存在だ。そこに収められた解説の冊子がとても貴重で参考になる。
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