ビオンディの無伴奏
記事「まさかのテノール」で、ファビオ・ビオンディの指揮でBWV82が聴ける。しかもテノール独唱だとはしゃいだ。
実はその日、彼のリサイタルに行ってきた。演目はバッハで、なんと「無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータ」全6曲というご馳走。
<第一部>
- ソナタ第1番 ト短調 BWV1001
- パルティータ第1番 ロ短調 BWV1002
休憩
- ソナタ第2番 イ短調 BWV1003
<第二部>
- パルティータ第2番 二短調 BWV1004
休憩
- ソナタ第3番 ハ長調 BWV1005
- パルティータ第3番 ホ長調 BWV1006
第1部は15時開演で、第2部が18時開演。どちらも90分という端正な枠組み。見ての通りBWV番号順に演奏されたが、休憩の差し込み方が巧妙で感心した。
名高いシャコンヌを含むパルティータ第2番が全体の頂点を形成するが、実際の演奏もそうだった。シャコンヌへの花道と余韻を楽しむ構成だ。
言葉は不完全だ。すごい演奏だった。だから生でなければという臨場感、切迫感。軽いのに軽くない。シャコンヌに入ると音色が違った。
2部のアンコールはニ短調のジーク。そしてト短調ソナタのアダージョ。一日の冒頭に回帰してお開き。喉がカラカラになった。
バッハと教会暦をたどる1年にふさわしい、本年最初のコンサートだった。
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