ライプチヒのモーツアルト
1789年だから、モーツアルトが没する2年前の話だ。モーツアルトはウィーンの貴族リヒノフスキー侯爵と連れ立ってベルリンを訪問する途中でライプチヒを訪れた。4月22日にトマス教会でバッハゆかりのオルガンを自ら演奏するという挙に出た。
当時のトマスカントルはヨハン・フリードリヒ・ドーレスだった。バッハ本人から教えを受けたこともある人なのだが、モーツアルトの演奏を聴いてたいそう感激したとされている。モーツアルトの求めに応じて保管していたバッハ作品の草稿をモーツアルトに見せたという。モーツアルト一行は4月25日には、ポツダムに入っているから、ライプチヒ滞在はごく短期間だったものと思われるが、モーツアルトはこのバッハ体験が作品に反映することになる。「魔笛」「レクイエム」「ジュピター交響曲」などだ。
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