リヒターの見た楽譜
カール・リヒター先生のバッハカンタータ全集のブックレットには、収録にあたり参照された楽譜が記載されている。以下の通りだ。
- Bach-Gesamtausgabe,Breitkopf&hartel,Leipzig1851-1899
- J.S.BAch NeueAusgabe Samtlicher Werke,Barenreiter-Verlag Kassel
前者は通称「旧バッハ全集」で、後者が「新バッハ全集」である。収録全75曲のうちどれが旧参照で、どれが新参照かは、明記されてはいない。手練れの者ならわかるのかもしれないが私には無理だ。
このうち旧バッハ全集はメンデルスゾーンらによって立ち上げられたライプチヒバッハ協会の出版で間違いない。「1851-1899」とあるように時間をかけて全巻が出そろった。ブラームスは第1巻をクララ・シューマンから贈られて以降、全巻を予約購読した。1897年の没年に間に合わなかったのはごくわずかである。見ての通りブライトコップフだ。
一方の新バッハ全集は1950年バッハ没後200年を契機にベーレンライターから刊行された。現代重宝しているBWV番号はこのとき付与されている。
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