介護付き個人練習
職場のオケの話。8月26日のことだ。普段は都内で練習しているのだが、この日は神奈川県での弦分奏だった。
当日になって5名が次々とキャンセル。全体練習に加えて弦楽器だけの練習の必要性だけは、みなわかっているのだが、平日の業務終了後であることや、普段と違う練習場所ということなど、事情があってのことだが、不安。
名目、18時から20時までということだったが、余裕をもって17時に到着すると一人すでに来ていたコンマス氏が「やばいっす。今日は二人かもしれません」まあそりゃあれだけキャンセルがあればそれも想定内と平静を装って準備。
どうせ2人ならさっさと始めましょうかとなって念入りにチューニング。ヴィオラの難所をメトロノームを付けて二人でさらった。いやはや効果的。一人で練習していてもよくわからんところなのだが、第一ヴァイオリンと一緒だと音楽の起伏やテンポがわかる。音程の悪いのも分かる。わかると直せる。
とりわけマイスタージンガーの練習番号E、シャープが4個に転ずるところ。
あそこもここもとばかりに次々と第一ヴァイオリンとヴィオラのからむ場所を弾く。延々と弾いて90分。トイレ休憩のあと最初からやろうということになって、今度はメトロノーム無しで通す。弾けぬは弾けぬが、なんとか通る。相手のしていることがわかる。
その通しがラストにさしかかったところで、もう一人メンバーが現れた。セカンドのパーリーを務める女子だ。「おくれてすみません」と言いつつ入ってきた。見れば19時。規定の時間まで1時間ファースト、セカンド、ヴィオラで合わせられる。
セカンドが入ってみるとまた視点が増える。こりゃありがたいとばかりにまた最初から。あっと言う間に20時になった。ほぼ3時間ぶっ通し。疲れたが心地よい。コンマスとセカンドのトップ二人を私の個人練習に付き合わせたとみることもできる。名付けて「介護付き個人練習」。
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