楽器痕
15年の休眠から覚めて頻繁にヴィオラに接するようになった。身体のあちこちに異変が起きている。
まずは顎当ての当たる位置に赤い斑点が出てきた。首ともう一カ所、左の鎖骨の端。学生時代にもあったが、楽器から遠ざかるうちに消えていたのがめでたく復活した。
それから左手、人差し指、中指、薬指の先が固まってタコになってきた。小指はタコの成長が鈍い。そらそうだ。巨大楽器の取り回し事情によって、開放弦を使いがちだし、できるだけ小指を使わぬフィンガリングを試行しているせいだ。逆に申せば小指のタコが成長するくらいまで、突き詰めればいいということかもしれぬ。
それから左手人差し指の第二関節の内側だ。このタコは指先のものより大きい。これは指板にあたることで成長している。とりわけC線側の低い弦を押さえようと思うと、指板に押しつけられることが原因だ。
タコというほど固まっていないが、弓を持つ際に唯一下から支える右手親指の先にもほんのり痕がついている。
いい感じである。
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