シャープ苦手
私のことだ。楽譜各段左端に付与される記号はシャープとフラット。ナチュラル左端には来ない。もちろんダブルシャープやダブルフラットもだ。だから話をシャープとフラットに限る。CDやDVDを鑑賞しているだけならこのようなことは言わない。
ヴィオラ演奏に際しての私の癖だ。
大学入学後初心者でヴィオラを始めた私は、およそ9ケ月後に初演奏会を迎えた。ブラームスの第二交響曲だ。これはニ長調でシャープが2個。同曲の第2楽章がなんとシャープ5個のロ長調だった。これが今に至るも続くシャープ苦手の原点だ。さらに次、2年生春の演奏会では、ベートーヴェンの第3交響曲とブラームスの大学祝典序曲。曲頭だけでいうならフラット3個だ。ところが加藤知子先生をソリストに迎えたメンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲のフィナーレがシャープ4個で凍り付いた。第1楽章のホ短調はシャープ1個なのだが、短調は厄介でDにちょくちょくシャープがつく。これが混乱に拍車をかけた。
そうだ。エロイカ交響曲の変ホ長調の主音と異名同音だというのにこの嬰ニ音がどうにもこうにも様にならなかった。
試しに異名同音を以下にいくつか列挙する。
- AisーB
- Cis-Des
- DisーEs
- Fis-Ges
- Gis-As
赤文字にした方が使い勝手がいい。2と4は引き分け。フラットvsシャープの争いなら3勝2引き分けでフラットの勝ちだ。
私だけだろうか。
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