3パートインヴェンション
バッハのインヴェンションの二重奏版に深々とはまっている。
しからばという訳でインヴェンションとしばしば列挙されるシンフォニアの弦楽三重奏版の楽譜を所望した。原曲が3パートインヴェンションなのでそれをヴァイオリン、ヴィオラ、チェロの三重奏用にと編曲した代物だ。
15年前に買った2パートインヴェンションの楽譜と同じくブライトコップフだから、少々のお値段には目をつむって買い求めた。今度はパート譜がついている。ついてはいるのだが、3パート併記のスコアも律儀に添付されている。パート譜見るよりずっと面白い。
がしかし。
さらってみると2パートほどはわくわくしない。原因はいくつか考えつく。
2パートはピアノ左右の手の担当がヴァイオリンとヴィオラのパートにそのまま転写されているのに対し3パートはそこが曖昧だ。3パート全体として作品が完結するので1パート毎で見ると長い休みが増える。ヴィオラ特有の問題として、最後の音が主音にならない。音域のせいもあってヴィオラは最終和音の第3音を担当することが多い。起承転結感が薄れる原因だ。通常の管弦楽や室内楽ではよくある話なのだが、2パートインヴェンションに比べると物足りなくなる。
つまみ食い程度に楽しめはするが、トータルとして2パートインヴェンションのありがたみを改めて認識させられた。
贅沢な話である。
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