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2025年2月28日 (金)

Double B

行きつけのデパートで子供服売り場を訪ねることが増えた。某有名メーカーのショップで気になるブランドを見つけた。「ダブルB」だ。

どうやらアメリカンテイストの男の子向けという品揃えだから、孫にどうかと立ち寄ってはみたものの、お値段二度見だった。私好みの色合いで身長80というトレーナーが17600円とある。大人のトレーナーと遜色ない。孫用にと贈り物を物色するじじばばターゲットのマーケティングかと愕然。

「お色、サイズ取りそろえていますが」と近づいてきた店員さんに「ダブルBって何ですか」と尋ねてみた。若い店員さん虚を付かれたのか、一瞬の間。挙げ句にあまり明確な答えは返ってこなかった。無理もないかと諦める。

もし「バッハとブラームスです」と言われたら買っていたかもしれない。

2025年2月27日 (木)

デパートの位置付け

母はデパート好きだ。ひ孫にその座を譲ったとはいえ、定期的なデパート通いは元気の素である。最近はもっぱら私が車で同行する。そのデパートでの行き先はなんと言ってもデパチカだ。地下の食料品売り場が生きがい。長く通っているので、何がどこにあるか脳内にすり込まれている。目的の物を買い回る順序がたちどころにわかる。ぼけない訳だ。

私の衣類も買っていた。通勤に欠かせぬ、ワイシャツ、ジャケット、ソックス、スラックス、靴などなど。定期的な補充が常だったが、退職してしまうとあまり用はない。

これに代わって台頭してきたのが、子供服売り場だ。初孫へのプレゼントに最適。離乳食が始まったばかりだから食べ物は早いということで衣服が筆頭に来る。

ばかにならぬ。ベビー服だから布の使用量は少ないのに価格は大人用と変わらぬ。

 

2025年2月26日 (水)

梅は隔年

鉢物の木が花を付けるの隔年なのだろうか。

昨年ぱったりと花がつかずに心配した梅が、今年は開花した。5年前還暦を記念して買い求めた ものだ。

 

2025年2月25日 (火)

もう一つの44年ぶり

弦楽六重奏曲第1番の第一楽章が44年ぶり だと書いた。大学4年の夏以来ということだが、もう一つ44年ぶりがあった。大学4年の6月の演奏会で取り上げた「新世界交響曲」だ。私がヴィオラのパートリーダーで臨んだ最後の作品。

自室整理したとき書棚からパート譜が出てきた。

全体に伴奏音型が多いけれど時々、おいしいカ所も出てくる。これがどの程度弾けるのかで、腕前の復旧度を客観的に計れそうだ。

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例えば第3楽章のラスト。ここなどは弾ける弾けないより、度胸が試される。小節を6で割る、5で割る、4で割る、3で割るの連続。どうせ聞こえやせんというのが癪なのか、救いなのかわからぬ。

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こちらは第4楽章の中程。目立つと言う意味ではかなり。C線の第三ポジションにしがみついて、「ff」から「p」というダイナミクスの急降下が難儀。練習番号7の2小節前まで行けば、解放弦が使える分ましになる。12小節間の辛抱と思うか、たった12小節の見せ場と思うかで、出る音も変わるかと。

なつかしい。

2025年2月24日 (月)

定点としての六重奏

昨日、弦楽六重奏第一番の難所に再び挑む話をした。そういえば、今の巨大楽器を購入して初めて演奏したのが、弦楽六重奏の2番ト長調だった。こちらも第一ヴィオラは難所が多い。

若い頃の演奏経験がある作品は、15年のブランクからの復活ぶりを客観的に推し量るよい素材だ。

第一番変ロ長調は、まだ巨大ヴィオラ購入前だったが、第二番ト長調は巨大ヴィオラでの演奏だったから、条件がそろっているのでうってつけだ。

困ったことに2番のパート譜が見つからない。どうしよう。

2025年2月23日 (日)

44年ぶり

一昨日の記事「ブラームス色 」で、ベーレンライター社刊行の弦楽六重奏曲第1番の楽譜を買い求めたと書いた。スコアではなくて6冊セットのパート譜だ。帰宅して第一ヴィオラのパートを取り出してさらってみた。

懐かしい。44年前大学4年の夏に演奏 した。披露したのは第一楽章だけだったが、気に入って全楽章練習だけはしていた。

職場オケの発足で15年ぶりに取り出したヴィオラでは、主にバッハを弾いているのだが、目の前に懐かしいパート譜が置かれれば音を出してみたくなるというものだ。

15年ぶりの復活から腕前の復旧を目指す上で、試金石となる作品だ。たとえば以下。

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第一楽章の177小節目から始まる一連の難所。180小節目あたり、指がもつれる。

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第二楽章の冒頭はとっておき中のとっておきなのだが、今では

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こちらにもしびれる。

で、極めつけは第4楽章の終盤。

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468小節目からの小気味いい分散和音。おそらくC線上の第3ポジションにしがみつくのだろうが、44年前ここがどうにもならなかった。当時は楽器を始めて3年目21歳の若造。今は15年のブランクから復活を目指す65歳。単純比較は無謀ながらなんとかしたいと思い詰める。

2025年2月22日 (土)

遅初詣

昨日母を連れて初詣に行ってきた。嘱託満了の恩恵を受けて悠々と平日に出かけた。

房州千倉の高家神社だ。これで「たかべじんじゃ」と読む。社伝によれば平安初期に遡る古社。料理の神様とある。

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昨年末肺炎を患って回復に時間を要したためようやくの初詣となった。ここはいつも明るい日差し。駐車場から社殿までほど近いうえに、極端な石段がないから90歳の母にはうってつけだ。

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一人でさくさくとお参りが出来る。

でもって帰りは恒例のお花畑。

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後継者不足で花畑の空きも目立つが、母は元気に、ストックだ、キンギョソウだ、キンセンカだと買い回った。

ましてや本日は孫の満7ヶ月のメモリアル。

 

2025年2月21日 (金)

ブラームス色

ドイツの楽譜出版社ベーレンライター社は、楽譜の表紙に作曲家毎の色を設定しているらしい。

ブラームスはどうやら下記。

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これ、一体何色というのだろう。大分類的には「緑」になりそうだが、そう単純でもない。「緑茶」「新緑」を想起する。ベーレンライター社はこれをブラームス色として採用した。

思わず手に取ったのが上記弦楽六重奏曲第1番の楽譜。これは表紙で、中身は6冊のパート譜が挟まっている。お財布にはけして優しくはない価格ながら買い求めた。同六重奏曲は古来「春の六重奏曲」との異名を持つから新緑にピタリとはまる。

 

2025年2月20日 (木)

イチゴやいかに

もはや春恒例。東庄イチゴロードにイチゴを買いにいった。

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首尾よく取れたてを買い求めた翌日に孫の家に持っていった。すりつぶして離乳食になりはせぬかと。それがだめでも娘の好物だ。母乳がほんのりイチゴミルクにでもなってくれればと。

2025年2月19日 (水)

備蓄増という効果

昨今放出も取り沙汰されるお米の話ではない。

我がブログの話だ。記事の備蓄は命だ。連続記事更新を止めないための備えとして備蓄こそが最大のリスク対処法である。

今年1月31日、嘱託満了の日現在その備蓄は206本だった。19日経過した今備蓄は224本だ。18本の備蓄増と言うことだ。19日経過すれば記事の公開も19本なので、記事を思いつかねば19本の減少となるところだが、それが18本も増えたということは、37本の記事を思いついたということだ。19日間に37本思いつくというペースは異例だ。

退職により空いた時間がうまく使えているということになる。時間の空きというより、脳の働きの余裕と申すべきかも知れない。

2025年2月18日 (火)

あと3000本

本日のこの記事はブログ開設以来7252本目の記事だ。

一方ブログ「ブラームスの辞書」のゴールは2033年5月7日のブラームス生誕200年のメモリアルデーである。そこまで毎日更新を続けた場合10252本の記事が必要となる。

この引き算には電卓は要るまい。

あと3000本の記事でゴール出来る。2005年以来堆積した記事の数7252からみれば3000はたやすい。今日の段階で備蓄記事が224本だから、記事をひねり出す本数は2776本でしかない。ゆめゆめ油断は禁物ながら、必ず到達させたい。

最大のリスクは健康だ。

2025年2月17日 (月)

捨てられはせぬ

愛用の巨大ヴィオラのケースを購入した話は昨日したばかりだ。

かといって従来のケースを処分するかと言えば、断固Noである。捨てられはせんのだ。1992年巨大ヴィオラ購入は弓の購入を諦めてまで実現したが、ケースを買わぬ訳には行かず、同時に買い求めたものだ。妻からのアシストは一部ケースにまで及んでいるのだ。20250206_052046

見ての通り、外観は汚れてもきているが、楽器保護の機能は今もまったく衰えていない。私が楽器を放置していた15年間、じっと巨大ヴィオラを守り続けてくれた。特に2011年東日本大震災の際、自宅収納場所もかなり揺れたが、巨大ヴィオラはけろりとばかり無傷だった。

断固保存。

2025年2月16日 (日)

区切りとしての楽器ケース

弓の毛替え、モンゴル産黒毛ですっかりはしゃいだが、実はもう一つ楽器系のネタ。

1992年に今の巨大ヴィオラを購入した際に買い求めた楽器ケースだが、定年過ぎの老齢ヴィオラ弾きとしては、いかんせん重い。楽器を納めた状態で5kg超だ。生後半年の孫よりは軽いとはいえ、孫を抱くのは両手だ。楽器ケースは多くの場合片手だから、やはり5kg超は重い。しかも練習と飲み会がセットとなると、酔っ払ってこの重さに耐えねばならぬ。楽器保護の観点からは満点だが、帰宅途中に転倒して自分が怪我をしては元も子もない。

昨年秋からずっと迷っていたが 、このほど購入した。

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何かと今どきなカーボンマック製だ。超軽量が売りとあって従来より楽器込みで相当軽い3kg程度だ。しかも持ち手部分が柔らかく手のひらに優しくなじむので体感はもっと軽い。高機能満載の他に人気があるのはカラーバリエーションが豊富なことだ。ネットやカタログを事前に見て考えていたが、店頭で実物を見て艶消しの「ローズ」に決定。ネットやカタログではわからぬ。後から聞いた話ではこの色は同製品の中では、売れ行きとして、あまりメジャーではないそうだ。

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我が巨大ヴィオラがきちんと収まる。これには苦労した。マジックテープが器用に工夫されていて楽器キープのパーツが可動することが大きい。そのほか様々な機能が便利に盛り込まれているが、これを通販で買うのはリスクが高いからと店頭に出向いたということだ。巨大ヴィオラが収まるかをこの目で確かめねば。弓はもちろん松ヤニ、肩当てが、無理なく収まる。楽譜の収納はもとより諦めているが、ついでにチューナーも無理っぽい。

何より、自室に置いたときのしっくり感が貴重だ。写真ではなかなか伝わらぬが、もはやインテリアの一部である。

2025年2月15日 (土)

弓は黒毛

弓の毛替えから1週間経過した。モンゴル産だが、黒毛。黒毛といえば和牛を連想する脳みそに成り果てていたが、実用7日ようやくのりがつかめてきた。従来の白毛と比べ、使い勝手として何ら問題はない。それどころか、松ヤニの付着ぶりが目に見える。白い毛では必ずしも明確ではないが、黒毛だといやでも目立つ。

となると安いという点が俄然クローズアップする。元々弓の毛の産地差による微少な違いを味わうには腕前と耳が足りていない。鳴りに陰りを感じて「そろそろ毛替え時かも」と思い立っての張り替えだから、出来上がった弓で弾いてみて「引っかかりが戻っている」と感じるのは当たり前なのだ。今感じる満足が「純粋に張り替えによるもの」なのか「黒毛にした効果」なのかは、厳密のところ分からない。替えたてほやほやの白毛で弾いてみた差を論じるしかないのだが、そうはまいらぬ。

といってしまってはブログにならぬので少々の所感。

気のせいかC線の鳴りがいい感じがする。しかも弱音が容易に出る。感度がいい。これがひっかりの改善かなとも。ひっかかりが悪いとピアニシモを弾くにも余計な力が入るからもってこいだ。弦への引っかかり具合ひとつで脱力が進むなら、こんなに嬉しいことはない。問題はこれらのうちのどれが黒毛の効果なのか判然としないことくらいか。

 

2025年2月14日 (金)

初ヴァレンタイン

言わずと知れた大イベント。我が初孫にとって初のヴァレンタインデー。今や市場規模としては中元を超え、歳暮に迫るかとも感じる。元々女子発男子が基本だったものが、友チョコやら自分誉めやらと拡大し、中身もチョコ以外だって目立つ。

元々の意味を考えれば男の子たる初孫もやがてその恩恵に浴する日も来るにちがいないが、人生初のヴァレンタインチョコを曾祖母からという目論見で、母と準備していた。

先を越されてはならぬと10日に初孫宅を訪問した際に手渡した。離乳食を始めて間もない孫がチョコを喜ぶはずもなく、娘夫妻が我が子を囲んで仲良く食べれば満足。

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2025年2月13日 (木)

5ヶ月目の毛替え

弓の毛替えに行ってきた。

知人から紹介いただいた近所にお住まいの先生だ。瀟洒なマンションの一室に工房を構えているとでも申すべきか。もちろん弓の毛替えが目的だが、巨大ヴィオラの話題でしばし盛り上がった。興味深げに手に取って、胴体長を手始めにさまざまな場所にスケールをあてて長さを測っている。弦楽器の扱いの経験から、楽器の理想的プロポーションが全て脳内にある感じで、測っては「ふむふむ」とばかりにうなずくことしきりだ。

ラベルを見て1877年製とわかると、経年の割には健康な状態ですねと嬉しいコメント。ラベルは信用できますと付け加えてきた。「へ?」という私の反応を見て「中には貼り替えもあるのです」という。「はりかえ」は弓の毛だけではないってことかと感心しきり。

1992年に大きな楽器に憧れて買った話、C線の鳴りが好きでと盛り上がった。先週定年になったのでこれからはヴィオラを弾いて過ごすと説明した。聞けば彼は私の1歳上とのこと。老後ネタでも盛り上がった。

そのベテラン技術者の彼をして「文献上45.5cmのヴィオラがあるとは聞いていたが、実物を見るのは初めてだ」と驚いた様子だった。裏板の剥がれや、駒の傾きもなくしばらくはメンテの必要もなさそうとのことだった。

前回の毛替えが昨年9月8日だったことを伝えるとまだ少々早いかもと言われたが、最近発音が鈍い気がすると申し上げたところ、おすすめの毛を紹介してくれた。モンゴル産の黒毛。馬の尻尾を弓の毛にするには漂白されていることもあるらしいが、これはその工程が省かれているのかとも思う。その分コストが下がるというからくりか。色が色だけに、発表会では気を遣う人も多いけれど、鳴りと引っかかりという意味ではうってつけで、巨大ヴィオラのC線を存分にという意味でのおすすめだという。粛々とバッハが弾ければいいという老後には何の問題もなかろうと、試すことにした。

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好みの色合いだ。

2025年2月12日 (水)

思い当たる節

叔母を見舞って、つくづく血圧のケアが大切と実感した。

6月に正常値だった血圧が8月に異常値を示し、その状態が1月まで続いたが、1月末日の退職を機に劇的に改善した。

それだけを見れば、原因を職場に求めざるを得ない。仕事や仲間、取引先に恵まれストレスは無縁と自覚していたのだが、そうではなかったのかと愕然とした。下がるのはよいことなのに釈然としなかった。

思えば昨年7月。初孫の誕生があった。テンションが上がるという意味ならこれが原因の第一候補。6月の正常値から8月の異常値への転換点としてまず思いつく。しかし、2月1日に激減の説明がつかない。生後半年を越え、ますますかわいい孫が原因なら下がるはずがない。

よもやの第二候補は仕事。7月、退職まで半年ということで私の後任への引き継ぎプロジェクトが本格化した。全業務の洗い出しと再点検、マニュアル作成、月次日次の通常業務をやりながら教える。一人でやれば15分の業務でも、教えながらとなると60分ということもしばしば。加えて「後任をよろしく」という主旨の飲み会も頻発した。さらに、まさかとは思うが、年末の2ヶ月では職場オケの初コンサートに向けた準備も佳境とあって、スケジュールが立て込んだ。これらが実はストレスだったということなのか。

ここに考えが及んで少し落ち着いた。

愛する業務を愛する後輩に円滑に引き継ぐのだからプレッシャーがあって当たり前だ。血圧の異常はそれを私に知らせるためのアラームだったのだ。

こんな形で見える化されるとは。今、頑張った自分を誉めよということかもしれぬ。

 

2025年2月11日 (火)

叔母を見舞う

都内のケア施設に叔母を見舞った。父の弟の連れ合いで、母より13歳も年下だ。その叔母から今年の年賀状が来なかった。母が大いに心配して、なんとかその子供、つまり私の従兄弟と連絡をとったところ、案の定だった。昨年5月脳出血で倒れて、一命は取り留めたが身体に麻痺が残り、一人暮らしは無理なためケア施設に入居したとわかった。

私が妻に先立たれた我が家のピンチの時に、アシストを買って出てくれた恩人とあって母は、なんとか面会をと思い詰めた。叔母の体調が小康を得ているとのことで見舞いに行ったということだ。

都内の小綺麗な住宅街の一角、品のいいマンションといった風情の建物。母はおよそ20分ベッドサイドに寄り添って親しく話かけた。私はいとこ2人としばし語らった。聞くに紙一重の命拾いだったそうだ。幸運と縁と人の好意で今生きていると。血圧が高い傾向があったというが、高血圧の人がみな脳出血を起こすわけではあるまい。日頃からケアもしていたに決まっているが避け得なかったのだろう。発見がもう少し遅れていたら危なかったと従兄弟がぽつり。

2025年2月10日 (月)

ブラームスな血圧

退職を機に血圧が下がった話を昨日記事にした。昨日朝の測定結果は以下。

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いやもう、下がりすぎさえ疑われると言いたいのではない。

上118はお気に入りのイ長調インテルメッツォ「Andante teneramente」を含むピアノ小品集の作品番号。下68は言わずと知れた第一交響曲。と、これだけでもすごいのに脈拍はと見れば73で、第二交響曲の番号になっているではないか。

ブラームスの作品番号最大は122なので、上の血圧の正常値に収まる。先のピアノ小品のほか、クラリネットソナタ120、4つの厳粛な歌121、オルガンのためのコラール前奏曲122あたりが上の値ならOKである。70台80台の下の正常値あたりは、ブラームスの傑作の森で、第二交響曲、ヴァイオリンソナタ第一番「雨の歌」、2つのラプソディ、大学祝典序曲、ピアノ協奏曲第2番など目白押しだ。3番と4番の交響曲は90と98で、上としては低いが下としては高いという困った番号なのが残念。

上125で下73なら、第九と皇帝というベートーヴェンな血圧にもなる。作品の知名度で申せばこちらのほうが受けがよいかとも。

作品番号で血圧ごっこは、誰でも出来るわけではない。モーツアルトのケッヘル番号や、シューベルトのドイチュ番号ではなじまない。ハイドン、テレマンなど多作家では無理だ。ドヴォルザークは新世界は95で、これまた上なら低すぎ、下なら高過ぎだ。チェロ協奏曲104も同様である。

で、バッハだ。BWV番号の最初は一連のカンタータだ。「人の望みの喜びよ」147や「目覚めよと呼ぶ声が聞こえ」140は、いささか高いものの曲の有名無名にこだわらねば、いかようにも思いつく。大好きな「我は満ち足れり」82や「神は堅き砦」80は下の正常値としてうってつけだ。

2025年2月 9日 (日)

まさかの効果

1月31日をもって退職して今日まで何が驚いたかといって毎日の血圧だ。

もともと基礎疾患のデパート状態だったこともあって、2ヶ月毎に内科に通院してさまざまな検査を受けていた。異変があったのは昨年8月の健診だ。血圧が高い。その前の6月は「上126の下68」という数値。血圧の薬を隔日にしてもなおこの調子だった。8月の検査では「上155の下88」に跳ね上がった。

その状態が10月の健診でも改善されず、ついに毎日服薬となったばかりか、毎日自宅で血圧測定と記録を薦められた。指示通りに薬を増やし、測定も律儀に行ったものの12月の健診でも下がらなかった。

それがどうだ。

2月1日つまり退職翌朝の測定で「上142の下85」を示した。あれっと思うまに毎日のように下がり昨日は「上123の下69」だ。まさか職場がストレスだったのか。いやもし職場がストレスなら昨年6月以前だって同じはずだ。けれども退職翌日から1週間連続の150切りとなると職場起因を疑うしかない。

血圧が下がるのは歓迎ながら、戸惑うばかりだ。

 

 

2025年2月 8日 (土)

デスクの整理

退職して在宅勤務の場だった我が家のデスクで会社のパソコンをいじることがなくなった。会社貸与のスマホも返却した。充電のための電源も要らなくなった。つまりデスク周辺に余力が出来るということだ。会社の貸与品は業務上なくてはならないものだが、厳格な情報セキュリティ管理の下にあったから、緊張もした。破損には気を遣った。最悪は紛失である。

無くなってみて気が軽くなった。

デスクの周辺の整理を始めた。コンセント周りの整理。スマホやパソコンの収納スペースの撤去。これらが目的ではあるのだが、ついでに不要品の廃棄もある。コロナ禍以来進んだ在宅勤務の痕跡が自室いたるところに残っている。それらの払拭は欠かせない。

2025年2月 7日 (金)

初宿泊

2月4日、昨年7月に生まれた初孫が我が家に泊りに来た。出生後5日目で退院して以来、初めての外泊である。初外泊がママの実家というのは王道か。たった1泊ながら持ち物は多くなる。普段鉄道を使うが車で送迎をアシスト。

私の退職でフリーな平日が多くなることを見越した長女の発案。退職4日目で実現とは手回しがいい。

ひ孫の初宿泊とあって母は3日前から大車輪だった。料理やおやつの準備はもとより、寝具、洗面具のケアなど入念もいいところだった。

年末に煩った肺炎がこれにて完全に治癒。ひ孫は百薬の長。

2025年2月 6日 (木)

通院カルテット

退職して最初の週、通院が頻発した。

長く我慢していた足の爪のケア、歯科。持病の糖尿のための定期健診もある。網膜剥離の術後ケアもある。

外科、内科、歯科、眼科の四重奏だ。退職して通勤が通院になったとしゃれてみる。このうちいくつかは都内に出るいい機会だとポジティブに捉える。

さらにだ。母の通院にも同行するので、医者通いの頻度は、多いときには月に8回程度にはなる。

医者に行けるのは健康のしるしという奇妙な状況だ。

2025年2月 5日 (水)

思案のしどころ

ヴィオラレッスンは、かなり現実的な悩みだ。この歳で受けるべきか。誰に聞かせる訳でもないヴィオラだが、上手にはなりたい。十分な時間がとれるのだが、練習の効率だけは上げたい。

何より先生選び。先生のキャラはとても重要で以下は論点。

  • 老後の楽しみにつきあってくれる。
  • 先生の専攻がヴィオラであること。ヴァイオリンと掛け持ちでない方がいい。
  • 先生の好みの作曲家。ワーグナーと言われたら引く。ドビュッシー、ラベル、フランクあたりも同様。
  • バッハ好き、ブラームス好きならベスト。上っ面だけでなく好きなことが望ましい。
  • 1回のレッスンの長さ。レッスンの頻度。そして費用。
  • ヴィオラが上手(念のため)

しばし熟考。

 

2025年2月 4日 (火)

ラストランイブ

東海道新幹線の点検車両は、その車体の色からドクターイエローと呼ばれている。

2025年1月29日に現行車両が引退するとは、聞いていた。私が姫路へ最後の出張に出かける1日後だ。つまり私はドクターイエロー引退の前日に東海道新幹線に乗車した。元々品川発12時55分を予定していたが、1時間早い列車に当日変更した。

走り出してみると、景色の開けた場所に人が集まっている。三脚を立てている人も多い。もしかすると私の乗った列車のすぐあとにドクターイエローが走ったのかもしれぬ。引退前日の走行だ。

マニアの間ではこうした情報がやりとりされているのだろう。見通しのきく川っぺっりなどにかなりの人が出ていた。

何のかんので鉄道ファンは多いのだ。

2025年2月 3日 (月)

穴埋めの素材

退職に伴う生活の枠組み変化の中核を担うのが、初孫と母だ。

母は今年7月に90歳になる。ひとまず元気だが、年末に煩った肺炎など、リスクは増えている。特に病気からの回復に時間を要するようになってきている。予防の重要性はますます高まる。家族がそばについていることがその第一歩だ。私の退職はとてもよいことだ。ともに過ごす毎日のアクセントに、時々外に連れ出しておいしいものを食べさせて、よい景色を見せる。「いつも一緒」という安心感が心の安寧にもつながる。

そしてひ孫。退職によって我が家から車で1時間のところにすむひ孫に会わせる機会が増える。これは最大のメリット。ひ孫が泊りに来るチャンスは、間違いなく増える。

これらを柱に、ブログとヴィオラとバッハが補強する老後の生活だ。

濃い。

望むところだ。

 

 

2025年2月 2日 (日)

まずは墓参

昨日2月1日は亡き妻の命日だ。毎年このあたりで墓参を欠かさぬ生活を続けてきたが、今年は特別だ。

一昨日限りで42年10ヶ月におよぶ会社生活が終わったことを墓前に報告する意味がある。妻の命日の前日が最終勤務という偶然を味わう。

父と妻にそのことを報告するとともに、妻には巨大ヴィオラのお礼もせねばならぬ。「あなたが買ったに等しいヴィオラが豊かに鳴ります」と。

母の健康長寿。おまけにかわいい孫の成長。願い事ばかりで気が引ける。

 

2025年2月 1日 (土)

別れの粗品

昨日をもって42年10ヶ月勤めた会社を退職した。

貸与品の返却など、定められた事務手続きを淡々とこなした。

お世話になった仲間に、別れの品物を配った。直接手渡せぬ人にはレターケースにそっと入れておいた。

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白くて大きいのが男性向け。両脇が女性用だ。実際に送った品物には、のしに私の名前を手書きした。

で、肝心の中身は手作りの名刺香だ。お香の原料を調合して小袋に入れたもの。文字通り名刺入れにしのばすほか、バッグに入れて香りを楽しんでもらう主旨だ。外側には和紙を折り込んだもの。中は見えぬがこれまた和紙の小袋があってお香が入れてある。男性用女性用で微妙に配合を変えてある。

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別れの品を何にするかは、課題だった。先人の例を見ていていろいろ思い巡らした。お菓子、ハンカチ、ソックス、マスクなどなど。見送る側にだって様々な工夫があるように、送られる側のこちらとしては本当に気合いを入れた。心に残るなんぞを重視したら決められない。自らの美意識に忠実にとだけ心がけた。熟考の結果としての「名刺香」である。アイデアを形にするために、知り合いの先生に頼み込んで無理を聞いてもらった。全てが繊細な手作り。

もはや自己満足。

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ブラームスの辞書写真集

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    はじめての自費出版作品「ブラームスの辞書」の姿を公開します。 カバーも表紙もブラウン基調にしました。 A5判、上製本、400ページの厚みをご覧ください。
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