爪切り
都内の某刃物専門店と母は長い付き合いだ。20年以上前に包丁を買い求めてからずっとである。時折その包丁を研ぎに出す程度の付き合いだが、出来るだけ自分で出向いている。包丁の使い勝手が変わったといって持ち込むと、研磨を繰り返したために刃の高さが低くなって、包丁を持つ右手指がまな板に当たることが原因だと判明。
お店からしたら20年前自社の販売した包丁がここまで使われて嬉しいとなる。で、対処方法はもう新しいのを買うしかないとわかり、気持ちよく3万円を払って買い求め、従来のはスペアにすることとなった。
あれから半年、その新しい包丁を研ぎに持ち込んだ。
このとき店頭で爪切りを見つけた。
そもそもヴィオラ演奏を老後の趣味と定めて打ち込み始めて1年半。まじめに爪も切っている。爪の手入れは弦楽器に限らず演奏家は必須である。歌手たちはどうなっているか知らぬが、弦楽器や鍵盤楽器では不可欠。「音程がよくなる」とか「バッハ専用」とか言われたら信じかねない。どこかにいかした爪切りはないものか探していた。薬局やコンビニでも扱いがあるにはあるが御利益がなさぞうで面白くない。
東京の老舗専門店で買うのも悪くないと衝動買い2000円だ。
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