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2026年4月10日 (金)

癖になる

まずは以下のリストをじっくりとご覧いただきたい。

  1. パルティータイ短調BWV827
  2. シンフォニアハ長調BWV787
  3. イタリア協奏曲ヘ長調BWV971
  4. シンフォニアロ短調BWV801
  5. フランス組曲第2番ハ短調BWV813

もちろん全てがバッハの作品だ。これがピアニストかチェンバリストの演奏によるアルバムならよくあるパターンだ。ところがこの選曲で演奏がヴァイオリンとチェロの二重奏となると、途端に鼻の下が伸びる。

このほど入手したCDが手許にある。ヴァイオリンはVera Hilger、チェロがNorbert Hilgerとある。写真を見るとヴァイオリンが女性で、チェロが男性だ。親子には見えないがご夫婦あるいは姉弟もしくは兄妹だ。本当に楽しい演奏だ。

バッハの鍵盤楽器作品を弦楽アンサンブルに編曲したCDがたまってきた。

  1. インヴェンション ヴァイオリンとヴィオラ
  2. シンフォニア ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ
  3. 平均律クラヴィーア曲集のプレリュード 
  4. 平均律クラヴィーア曲集のフーガ 弦楽四重奏
  5. ゴールドベルグ変奏曲 ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ  
  6. フーガの技法 弦楽四重奏
  7. イタリア協奏曲 ヴァイオリン、チェロ
  8. パルティータ(一部) ヴァイオリン、チェロ
  9. フランス組曲(一部) ヴァイオリン、チェロ
  10. 半音階的幻想曲とフーガ ヴィオラ(幻想曲)

弦楽器奏者たちがクラヴィーア奏者を羨ましがっている証拠かもしれない。

バッハの編曲物売り場は油断できない。

2026年4月 9日 (木)

宝箱

子供のガラクタ集めをよく見かける。大人には理解不能の宝物だ。ビールの王冠であったり、どんぐりだったり。万が一の時に持って逃げるリストの上位を占めていたりもする。

 

大人になってもその癖が直らないこともある。私にとってはブラームスのレアな作品のCDがそれに当たる。折に触れてブログ「ブラームスの辞書」で述べてきたが、今日はそんな私の宝箱の中身をまとめて紹介する。

 

    1. ヴァイオリン協奏曲第1楽章のカデンツァ16種類。ルジェーロ・リッチというイタリアのヴァイオリニストの演奏だ。なんだかワクワクする楽しさ。古今のヴァイオリニストを手軽に聞き比べる面白さは格別だ。

 

    1. 交響曲第4番のオルガン版。明らかにオリジナルの方がいい。がしかし、怖い物見たさを刺激するという点では最高ランクである。

 

    1. 2つのラプソディー作品79のオルガン版。第四交響曲に比べると聴いていても楽しめる。スペースアドベンチャー物の映画に使われてもよさそうだ。ダース・ベイダーが登場しそうだ。

 

    1. ドイツレクイエムピアノ版。お断りしておくが、ピアノ伴奏版ではない。ピアノ版である。やっぱり合唱が入る方がいいが、話のタネとしての評価である。

 

    1. 四つの厳粛な歌ピアノ版。ピアノ伴奏のCD化ではない。歌の部分もピアノでトレースしている。歌が抜けているが面白い。マックス・レーガーの編曲である。

 

    1. 四つの厳粛な歌管弦楽版。予想外のはまり方で驚いた。ブラームス本人の編曲ではないが、いかにもブラームスっぽい響きがする。

 

    1. オルガンのための11のコラール前奏曲ピアノ編曲。4,5,8,9,10,11番のみだが、ほとんどインテルメッツォである。フルッチョ・ブゾーニの編曲だ。

 

    1. シューマンのピアノ四重奏曲のピアノ連弾編曲。ブラームス自身による編曲。マッコークルにもちゃんと載っている。連弾にするほどの音の厚みが感じられない。これも話のタネだ。

 

    1. FAEソナタヴィオラ版。部分的にオクターブ下げているだけなのだが、時折はっとさせられる。ヴィオラ弾きとしての贔屓目がそうさせていると思われる。

 

    1. ヘンデルの主題による変奏曲管弦楽版。面白い。冒頭主題のトランペットが予想外のはまり方だ。シェーンベルグよりブラームスの響きに近い。

 

    1. ホルン三重奏曲のチェロ版。ブラームスが承認したヴィオラ版のCDは無いのに、渋っていたチェロ版がリリースされているのが面白い。

 

    1. 弦楽六重奏曲第2番弦楽合奏版。1番も聴きたくなる。ブラームスは弦楽セレナーデを残してくれていないので、その代用になる。

 

    1. 弦楽六重奏曲ピアノ三重奏版。ブラームスの友人キルヒナーの編曲だ。ヴィオラ弾きとしては当然不満だ。

 

    1. クラリネットソナタのフルート版。フルートの低い音域が美しい。誰かオーボエ版を出さないかという気もしてくる。

 

    1. クラリネットソナタのヴァイオリン版。美しい。SulGのはまりっぷりはヴァイオリンならでは。

 

    1. クラリネット五重奏曲のヴィオラ版。響きの差が付かないので、バックを弦楽合奏にしている。何と言ってもバシュメット様だ。

 

    1. いくつかの歌曲のチェロ版。マイスキーの血も涙もある選曲が素晴らしい。

 

    1. ハンガリア舞曲チェロ版ピアノとチェロの二重奏だ。ハンガリア舞曲の編曲物の中では面白さ一番だ。

 

    1. オルガンのための11のコラール前奏曲管弦楽版。全曲出ていないのが惜しい。ブラームスへの愛情なくては編曲できまい。

 

    1. ピアノのための51の練習曲。ブラームス作品を上手に演奏するためのエッセンスをブラームス自らギュッと凝縮。ナクソスならではである。

 

    1. ピアノ三重奏曲第一番初版管弦楽版 

 

    1. クラリネットソナタ管弦楽伴奏版 

 

    1. 第一交響曲初演時版

 

  1.  

 

 

 

きっとこれからもっと増えると思う。ホルン三重奏曲の管弦楽バージョンを探している。

2026年4月 8日 (水)

旋律の再使用

既出の旋律が再び用いられること。思うに西洋音楽の構造の根本原理だと思われる。以下にその概念を整理する。

 

    1. 主題の確保 主題提示の直後に再び繰り返されること。

 

    1. 主題再現 特にソナタ形式の場合の再現部を指す場合もある。ABAまたはABA'で現される三部形式は頻繁に見かける。

 

    1. 回帰 ロンド形式やリトルネロ形式では第一主題の回帰が表現の肝だ。

 

    1. 有節歌曲 テキストの2番以降で同じ旋律が歌われる。

 

    1. 舞曲 大抵は中間部トリオを挟んで冒頭主題が再現される。三部形式の一種。

 

    1. 回想 多楽章作品において既出の旋律が別楽章中に現れること。

 

    1. 固定概念 ベルリオーズの「幻想交響曲」で名高い。恋人を現す一定の旋律がいろいろな楽章で用いられる。

 

    1. ライトモチーフ ワーグナーの考案とされる主題法。情景や人物を指し示す旋律を設定し、ストーリーの進行を音楽で暗示する手法。

 

  1. 引用 他者が創作した旋律を用いること。変奏曲の一部でこの手が使われる。

 

既出旋律の再使用がこれほど頻繁かつ多彩に観察出来るのは何故だろう。そっくりそのままの再使用のみならず、仄めかしや暗示であればさらに多くの実例が加わる。人間の脳味噌が、既出旋律の再出現を喜ぶからとしか説明出来ない。

 

いわゆるクラシック音楽の世界では、定番の技法だ。たとえばブルックナーはフィナーレの末尾で第一楽章の主題を回想することを自らに課していたかの感さえある。

 

その意味で、チャイコフスキーのピアノ協奏曲は異例だ。第一楽章序奏の有名な旋律が同曲のその後の部分には一切出現しない。敢えて序奏旋律を使用しないという奇策に打って出た感じだ。

 

ブラームスも「固定概念」「ライトモチーフ」を除いて多用している。この手法の取り扱いの手腕において当代一流だった。

 

 

2026年4月 7日 (火)

Deklamation

「音楽と言葉の関係」という意味らしいが難解。

 

ブラームスの友人にしてすぐれた歌手ジョージ・ヘンシェルは、あるときブラームスの「勝利の歌」の独唱を受け持ったが、喉の調子を壊していた。そこで彼は作曲者ブラームスに一部音の変更を願い入れた。

 

ブラームスは「デクラマチオン」の範囲内でこれを許可したという。むしろ物のわかった歌い手はそうするものだと。ヘンシェルを誉めている。

 

ヘンシェル自身がこのときの変更を証言する。

 

和音の範囲内で、少し低い音に変えたが、変えた音が依然としてその周辺での最高音となり、テキスト「Himmel」(天国)の意味を強調する作曲者の意図を保存したとしている。つまり作曲者がテキストの流れを忠実に音に転写しているのだから、音の変更はその意図をぶち壊しにしない範囲で許されるということだ。

 

ということから逆算するとこの「Deklamation」という言葉の大切さがよくわかる。どんなに短い歌曲でもデクラマチオンへの配慮が行き届いているということだ。テキストが本来持っている、抑揚、音韻、間、意味が作品にもれなく無理なく転写されていると解したい。

 

 

2026年4月 6日 (月)

ヴィオラはかすがい

第一交響曲冒頭を思い出していただきたい。各楽器に与えられた役割を分類すると以下のようになる。

  1. C音を延ばす
  2. C音を刻む
  3. 半音上行
  4. 下降音型
  5. 休み

第5群はトロンボーンだ。第1群はホルンの3番4番とトランペット。第2群は低い音のする楽器。つまりコントラバス、ティンパニ、コントラファゴットである。この刻み自体が第1交響曲の象徴だ。

第1群と第2群の作り出す空気の中で3群と4群は対照をなす。下降と上行という見かけもさることながら、音の動きが掛け合いになっている。大ざっぱに言えば第3群は弦楽器、第4群は木管楽器だということになるのだが、ここで異質な光を放つのがヴィオラだ。もちろんヴィオラは弦楽器なのだが、第3群に属していない。木管楽器と同じ旋律をトレースしているのだ。つまりヴィオラは第4群に振り当てられているということだ。ここでヴィオラを第3群にしないのはブラームスのひらめきだと思う。あえて「木管vs弦楽器」という対立の構図を避けたと感じている。試しにヴィオラに第3群の役割をさせるか、ヴィオラを弾かせないでこの部分を鳴らしてみるとブラームスの意図が明らかになると思われる。

明確に定義は出来ないが、得られる響きといい、ヴィオラの特異な位置づけといい、まさにブラームス節だと感じる。

 

 

 

 

2026年4月 5日 (日)

長7度ハンター

工事中

2026年4月 4日 (土)

公認書籍管理士

ブラームスが没した後、彼の遺産の大きな部分を占める蔵書は、膨大な量の古楽譜と合わせてウィーン楽友協会に寄贈された。几帳面なブラームスのことだから、それなりに整理はしていたと思われるが、主無き書庫に残された蔵書は、第三者にとっては、カオスだったに違いない。

寄贈を受ける立場の楽友協会は、一山いくらのどんぶり勘定ではなく、詳細な寄贈明細を作成した。その全貌を伺う資料は和訳されていないようだが、さまざまな書物から推定することが出来る。日本ブラームス協会編「ブラームスの実情」にも掲載されている。

125年前の今日はブラームスが残した蔵書の明細が完成した日のようだ。ブラームスの蔵書明細書の日付が1897年5月12日になっているらしい。そこには作成責任者の名前とともに「公認書籍管理士」の肩書きが添えられている。

「公認書籍管理士」とは何だろう。どんなドイツ語の訳語かわからないが、字面から言えば「本のスペシャリスト」というイメージだ。司書に近いと思われる。おそらく署名したのは責任者で、実際の作業は大勢の人間による手作業なのだと思う。ブラームスの葬儀は1897年4月6日だったから、そこから1ヶ月少々の作業だったと考えられる。ウィーン楽友協会からの委託を受けたプロの仕事だ。

つまり本のプロが乗り出す必要があるほどの蔵書の量だということだ。

2026年4月 3日 (金)

ニューイヤーコンサートのブラームス

工事中

2026年4月 2日 (木)

WALDMEISTER

ヨハンシュトラウス2世の13作目のオペレッタのタイトルだ。「くるまば草」はその邦題である。序曲は名高くてしばしばニューイヤーコンサートでも演奏される。

2026年4月 1日 (水)

アンテナの劣化

昨日も話題にした本「クラシックCD異稿・編曲のたのしみ」についてもう少々。主要作曲家の作品について、異稿や編曲物の音源を紹介するコンセプトだ。昨日の記事ではブラームスの章から未入手のCDを列挙したが、取り上げられている作曲家は以下の通りだ。

 

    1. モーツアルト

 

    1. ベートーヴェン

 

    1. シューベルト

 

    1. メンデルスゾーン

 

    1. シューマン

 

    1. ブルックナー

 

    1. ブラームス

 

    1. チャイコフスキー

 

  1. ドヴォルザーク

 

巻頭であらかじめ宣言しているのは、小品の編曲物は対象からはずされている。「キリがない」というのがその理由。「トロイメライ」や「アヴァマリア」「子守唄」なんぞ想像するのも恐ろしいから、あらかじめ非対象にするのも納得だ。

 

もちろん律儀に最初から読んだ。自分の側に対応する引き出しがあるかどうかで面白さが変わる。ブラームスは言及される全ての作品が頭で鳴るばかりか、多くのCDを持っていた。だてに30年以上ブラームスラブを継続させているわけではないと判った。次にホルホルと反応したのはベートーヴェンではなくてドヴォルザークだった。ドヴォルザークはこうしたCDがそもそもあまり出ていないから、我が家のコレクション程度でも、ほとんど所有状態だった。アメリカ四重奏曲の木管五重奏版をなんとか入手したいと願うくらいだ。他の作曲家は概ね「へぇ~」とか「ふ~ん」くらいなレベル。教えられることは凄く多いのだけれど、「CD欲しい」に直結しない。

 

唯一悲しかったのはベートーヴェン。中学高校とあれほどのめりこんだのに、本書の細かな言及に脳味噌がついて行かない。読みながら作品が脳内を走らないのだ。ブラームスは言うに及ばず、すでにドヴォルザークにも及ばない。感性のアンテナが著しく劣化しているということだ。

 

 

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