みな兄弟
「ブラームスの辞書」は公称300部の小部数だ。その少なさを逆手にとって、その全てに通し番号が打たれている。当然1から300までの整数となる。実際には29冊多く納品されたので329が最大の番号だ。
私の手許を離れる際には、何番が誰に渡ったのか記録している。兄弟の就職先を記録しているというわけである。特に122番までの番号は、ブラームスの実際の作品番号が存在するだけあって、思い入れもひとしおである。誰が何番を持っているのかが実に面白い。
ちなみにヘルムート・ドイチュ先生は121番だ。「四つの厳粛な歌」である。私は誕生日にちなんで124番、母は最大の番号の300番、長男は「アルトラプソディ」の53番、長女は何故か1番、次女はヴァイオリンソナタ第1番の78番だ。
我が子同然の「ブラームスの辞書」の所有者は私にとって親戚である。ある者は図書館で読まれ、あるものはピアノの傍らに置かれ、あるものは書棚に飾られていることだろう。置かれた境遇は違っても著者である私との絆は不滅である。
« とかげのシッポ切り | トップページ | スパム »
« とかげのシッポ切り | トップページ | スパム »







コメント