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2026年4月19日 (日)

ハガキ

ブラームスは自分の事を「筆不精」と称している。友人たちからの手紙に対する返信が遅くなる言い訳に使っている。電子メールまみれの現代人に比べればはるかに多くの手紙を書き、それがまた残ってもいるが、本人は「筆不精」と自覚していた。そういえば日記も残していない。

 

プライヴェートなやりとりに加え、出版社や楽友協会などと交わした膨大な量の打ち合わせも、原則として手紙だった。愛好家にとってそれらは宝物だ。

 

メールまみれの現代人最後の砦が年賀状だ。欧米ではクリスマスカードだろう。昨今はこれもメールでという向きもあると聞く。もはや風前の灯火か。

 

事務連絡に愛用していたブラームスはハガキの長所に言及している。曰く「通信文を書く面積が狭いから要件だけでさっさと切り上げても失礼にならない」とある。筆不精ならではの見解だ。

 

ブラームスの筆不精を責めてはならない。彼は膨大な楽譜を遺してくれたのだから。

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