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カテゴリー「316 ヴィヴァルディ」の101件の記事

2022年11月 4日 (金)

リビオンディ

先日、銀座の王子ホールで大好きなビオンディ先生の演奏会を聴いてきた。一昨年、コロナの影響でキャンセルになっていたリベンジ 。イタリアバロックの合奏協奏曲集ということで以下のプログラムだ。

  • コレルリ 合奏協奏曲ニ長調op6-4
  • ジェミニアーニ 合奏協奏曲ト短調op3-2
  • ロカテッリ 合奏協奏曲ニ長調op1-5

<休憩>

  • ヴィヴァルディ 合奏協奏曲集「四季」全曲

いやいや凄かった。四季は春夏秋冬を掲げる4曲なのだが、曲間の拍手拒否。「緊密なアンサンブル」と申すはあまりに奔放。ヴァイオリンとヴィオラが腰かけていなかったこともあって、見た目は自由に弾いているように見えて呼吸はピタリということ。四季は第一と第二のヴァイオリンが3で、ヴィオラが2,チェロ2,コントラバス1、チェンバロ1、シュリモー1というシンプルな編成。CDよりは圧倒的に生がいい。視覚に飛び込んでくる彼らの弾きっぷりはCDではどうにもならぬ。シュリモーが、言い知れぬ説得力で、時にチェンバロを沈黙させて通奏低音を仕切る。春の2楽章の犬になりきるヴィオラのソロの大迫力は生の醍醐味。秋の2楽章は事実上のチェンバロ独奏。これまた事実上弾き振りのビオンディさんは、総奏に埋没するときは、客席に背を向けている。ソロの度にこちらを振り向いて弾いてくれるから、トゥッティとソロの対比が視覚的にも念押しされる。「正しい音がお知りになりたい方は楽譜をご覧ください」的な弾けっぷりであった。夏が終わったとき鳥肌が立った。そりゃイタリアだから物思いの秋にはならない。やっぱり四季は冬だわと思っているうちにあっという間に終わってしまった。

アンコールが3曲。冬の1,2楽章に誰かの曲が挟まっていた。

2022年9月 1日 (木)

ヴィヴァルディ記事100本

カテゴリー「316ヴィヴァルディ」は、バロック特集開幕以前には1本も記事がなかった。2017年9月25日に初めて公開されたのだが、本日のこの記事をもって100本に到達した。

いやいや感慨深い。新学期での登校初日に無事、自由研究を提出出来た感覚に似ている。

シューマン、ベートーヴェン、ワーグナー、モーツアルトに先んじての到達をバッハ先生もブラームス先生もきっとお喜びだ。

 

 

 

2022年8月31日 (水)

ヴィヴァルディ特集

お気づきの人は多いだろう。ブログ「ブラームスの辞書」2022年6月から事実上ヴィヴァルディ特集だった。その後の2か月かなりな高濃度でヴィヴァルディネタを発信した。さらに自分に課した制約がある。それはその間「四季」ネタに頼らないということだ。

それほど四季は支配的だということの裏返しでさえある。中学の音楽の授業で初めて接した四季は、清掃のBGMだったこともあってビシッとすりこまれていた割には、音楽史的な位置づけを確認もせぬまま横着をかましてきた。

今ヴィヴァルディをバッハに親しむ中から差し込んだ光と位置付けてやまない。

 

 

 

 

 

2022年8月30日 (火)

合宿の夜

「調和の霊感」op3-9の話題だ。ヴァイオリンのための協奏曲ニ長調である。

1978年8月30日の夜。大学1年、大学オケの夏合宿恒例の室内楽演奏会の出来事だ。北軽井沢の合宿所のホールで、2コ上の先輩がヴィヴァルディのこのコンチェルトを仲間をバックに弾いた。

激しい雨が屋根にあたる轟音の中、それはそれは清らかな演奏だった。当時初心者で始めたヴィオラがものになるかどうかもわからぬ段階で、途方に暮れていた。夏合宿も明日で打ち上げというときに聞いたこの演奏が心にしみた。とりわけ第二楽章のピュアな旋律は長くあこがれとなった。自分はヴィオラであるにもかかわらず、いつかこういう曲が弾きたいと心から思えた。中学時代から継続中のベートーヴェンラブの真っただ中、ヴィヴァルディと言えば中学の清掃時間のBGMだった四季しか知らない偏った価値観に差し込んだ光。まだブラームスへの傾倒は始まっていなかった。

あれから44年。

 

 

 

 

2022年8月29日 (月)

サプライズ5位

バロック特集を通じて、私の脳内作曲家番付に変化があったと書いた。2010年のドヴォルザーク特集を通じてブラームスに次ぐ2番手に上がっていたドヴォルザークだが、このほどバッハが2番手に復帰したということだ。これでブラームス、バッハ、ドヴォルザークというトップ3となった。

従来4位は混とんとしていた。マーラー、ベートーヴェン、シューマン、Rシュトラウス、モーツアルト、シューベルトあたりが4位グループを形成していた。昨年のシューベルト特集でシューベルトが抜け出して4位の座を確保したことは記憶に新しい。

そして今、はっきりとヴィヴァルディが5位に浮上した。1年前まで4位グループにさえ属していなかったから、かなりな数ごぼう抜きした。

東西の横綱にブラームスとバッハ。東の正大関がドヴォルザークで西大関がシューベルトだったところに、新たにヴィヴァルディが関脇に昇進した感じである。ワーグナーはもちろんモーツアルトやベートーヴェンやシューマンを差し置いてということだ。

昇進の理由は半年がかりで述べてきたとおりである。

 

 

 

 

 

 

2022年8月28日 (日)

鍵盤苦手

ヴィヴァルディの残した作品群を眺めていて疑問に思うことがある。チェンバロやオルガン独奏用の作品が見当たらない。まだまだ新発見の作品が出てくるから、まだ見つかってないだけという可能性もあるけれど、知られている作品が膨大な数であるのに、トリオソナタで通奏低音があり、そこではチェンバロが演奏しているのは別として鍵盤楽器独奏用作品が見当たらないのは不思議だ。

ブクステフーデやパッヘルベルはオルガニストだったけれど、弦楽器を含むトリオソナタを書いている。スカルラッティだって膨大なチェンバロ作品に交じって合奏協奏曲がある。

当時は演奏家と作曲家の棲み分けがあいまいだった。「ヴァイオリニスト兼作曲家」はたくさんいた。ヴィヴァルディがその代表格だ。「鍵盤楽器奏者兼作曲家」は弦楽器を用いた作品を書くけれど、下記のような「ヴァイオリニスト兼作曲家」は鍵盤楽器独奏用の作品を残していないように思える。

  1. ヴィヴァルディ
  2. ロカテッリ
  3. ヴェラチーニ
  4. ジェミニアーニ
  5. タルティーニ
  6. コレルリ
  7. ビーバー
  8. シュメルツァー

 

 

 

 

 

2022年8月27日 (土)

ヴィヴァルディ復興

私の脳内ルネサンス。ブログ「ブラームスの辞書」内でバッハに付与された高い位置づけは、一連のバロック特集以前から確定していた。企画の期間中にカテゴリー「301バッハ」所属の記事が282本を超え、ドヴォルザークを抜き返したこと、すでに述べておいた。

その陰でヴィヴァルディの記事も100本に接近中だ。作曲家カテゴリーでバッハ、ドヴォルザーク、シューベルトに次ぐ第4位に躍り出た。

「四季」だけの作曲家ではないと知っているつもりの人生だったが、改めて思い知らされた。調和の霊感12曲を1つとってもすごいと思う。作品番号付与の作品の他にも素晴らしい作品がたくさんある。私の好みが半ば意図的に器楽側に寄っていなければもっと増えたはずだ。

小粋で品がいい。気が利いている。バッハよりあっけらかんなイメージだが、op3-12のラルゴにような底知れぬ緩徐楽章も書く。要は何でもできるのだ。

 

 

 

 

2022年8月26日 (金)

大作曲家の信仰

聖書系の書店を何気なくうろついていて手に取った本。R・カヴァノーという人の著作が和訳されたもので、教文館から刊行されている。2500円をためらわずに支払った。音楽系の書店では見かけなかった。下記の作曲家たちを信仰という切り口から語っている。

  1. バッハ
  2. ヘンデル
  3. ハイドン
  4. モーツアルト
  5. ベートーヴェン
  6. シューベルト
  7. メンデルスゾーン
  8. ショパン
  9. リスト
  10. ワーグナー
  11. グノー
  12. フランク
  13. ブルックナー
  14. ブラームス
  15. ドヴォルザーク
  16. エルガー
  17. ヴォーンウイリアムス
  18. アイヴス
  19. ストラヴィンスキー
  20. メシアン

著述の前半は生涯の簡単な紹介になっている。後段で信仰のことが語られる。欲を言うと、ヴィヴァルディ、テレマン、ブクステフーデ、パッヘルベルあたりのバロック期の人たちを加えてほしかった。ドイツ系のめぼしいところでは、シューマン、マーラー、ウェーバーあたりが抜けている。オペラ系やフランス系に薄い感じがする。言及のある作曲家についての記述が充実しているのでないものねだりがしたくなる。

そんなことよりイタリア全滅はあんまりだ。それならそうで「大作曲家」などと振りかぶらねばいいのに。

 

 

2022年8月25日 (木)

見るまで信じない

ヴィヴァルディにはまっている。四季や調和の霊感以外にもいろいろとCDを入手している。

「ヴァイオリン、オーボエ、シャリュモーと3つのヴィオールのための協奏曲変ロ長調RV579」という作品がある「Funebre」という愛称がついている。「葬送」という意味なのだが、それなのに変ロ長調というのが面白い。

シャリュモーとはクラリネットの前身となった管楽器だなどと感心していたら、第2楽章の発想用語を見て言葉を失なった。

「Allegro poco poco」「アレグロポコポコ」と口に出してみてほしい。

もはや日本語訳不能だ。ブラームスには一か所も用例がない。「緩急緩急」の4楽章制の第2楽章だから「急」のはずなのだが、単なる「Allegro」ではない。「poco」が1個ならなんとなく飲み込める。ブラームスにだって「Poco allegro」や「Poco allegretto」があるからだ。

ブラームスと違ってネイティヴなイタリア語の使い手だったヴィヴァルディが用いたのだから、荒唐無稽な用法ではあるまいが、CDの解説書上で見ただけではにわかに信じにくい。楽譜に書かれているのを見るまでは。

CDを聴いた感じだけで申すと遅めのアレグロという感じなのだが、この程度の緩さはほかにもあるのになぜこの楽章だけが「ポコポコ」なのだか判然としない。

 

 

 

 

2022年8月24日 (水)

バロックオペラ

バロック特集を標榜しながら、オペラを含む声楽作品を避けてきた。純粋に私の好みの問題だ。

ところがバロック時代、音楽の根幹はオペラだった。シンフォニア、コンチェルト、アリアなど、器楽曲も実はオペラからの派生である。器楽曲がいかに素晴らしいものであっても、音楽活動の辺境であったと考えていい。それはつまりイタリアの優越さえ意味する。最古のオペラモンテヴェルディの「オルフェオ」の完成した1600年を、バロック時代の起点に据える考え方もこうした事情の反映であると思われる。

器楽の地位は、バロック時代を通じて一貫して上がり続けたが、ここでもやはりイタリアの先導的な地位は動かない。もしヴァイオリンの台頭がなかったら器楽の地位はもっと低かったに違いない。ドイツでは相対的に器楽が盛んであった。とりわけオルガン、チェンバロの発展においてドイツの果たした役割は大きいと目されている。

ヴァイオリンが私のバロック特集の隠されたキーであることお気づきの通りだが、バロックオペラの重要性は不変であることを念のために確認しておく次第である。

ヴィヴァルディはこの点でもエクセレントだ。

 

 

 

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