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カテゴリー「316 ヴィヴァルディ」の11件の記事

2018年7月28日 (土)

大奇遇

バッハ、ヘンデル、スカルラッティがそろって1685年の生まれだということだって相当奇遇だとは思う。

本日7月28日はバッハとヴィヴァルディの命日だ。バッハは1750年、ヴィヴァルディは1741年で二人は9年違いの同じ日に没した。バッハがヴィヴァルディを熱心に研究したという因縁を思うとこれはかなりの奇遇だ。

もしもである。1856年7月29日に没したロベルト・シューマンの死が一日早ければこのリストにシューマンも加わっていたところである。

2018年7月17日 (火)

Per eco in lontano

もっぱら「遠くのこだま」と訳されるヴィヴァルディの「2つのヴァイオリンのための協奏曲」イ長調RV552だ。ここ日本では、なんたって「四季」で名高いヴィヴァルディ、百歩譲っても「調和の霊感」どまりの受容っぷりなのだが、この曲は気に入っている。特に第一楽章だ。丁寧なあいさつを思わせるエレガントなたたずまいがとてもいい。四季の両端楽章はしばしば鋭角的なのだが、こちらは丸みを帯びている。

2018年3月25日 (日)

企画のアレンジ

2016年の秋が深まった頃だった。生誕333年のバッハ特集を2018年に実施すると決めた。そこから記事のせき止めが始まった。バッハ関連の記事の公開を停止して備蓄に走ったということだ。同時に書き下ろしも始めた。会期半年程度のバッハ特集をもくろんでいた。

ところが、ほどなくバッハとヴィヴァルディの関係記事を書くうちにヴィヴァルディの記事が堆積し始めた。さらにヴィヴァルディを根城にヴェラチーニ、ジェミニアーニ、タルティーニに飛び火し始めると、もうあとはイタリアンバロックが芋蔓式だった。

一方、テレマン、ヘンデルから、ブクステフーデ、パッヘルベルへとドイツバロック系統の記事も堆積を始めた。

バッハに軸足を置きつつ、ドイツとイタリアのバロックへと質量両面の拡充が加速した結果、会期を1年に延長しバロック特集とする表札のすげ替えが起きたのが2017年5月くらいだったと思う。そして今、2019年8月31日を会期末とすることを正式に決定した。

記事の3分の2はバッハだけれど、バロック全般に視野を広げたこと、今では正解だったと思っている。

2018年3月15日 (木)

ビオンディ

昔こういう名前の水泳選手がアメリカにいたからショップでCDを手に取ったときは面食らった。もちろん別人なのだがイタリアのバロックヴァイオリン奏者にファビオ・ビオンディがいる。

我が家にもCDがある。ヴァイオリンソナタはとても気持ちがいい。バロックヴァイオリンは、ヴィオラダガンバほどではないにしても響きが心細いと感じていたが、この人は例外だった。イタリア人のバッハ云々という屁理屈を笑い飛ばしてくれる爽快な演奏だ。バッハを振り回しているとでも申せばいいのだろうか。

同じくバッハのヴァイオリン協奏曲にも風変わりなCDがある。定番のイ短調やホ長調、あるいはドッペルには華麗なスルーをかまして、チェンバロ協奏曲の原曲の再現としてのヴァイオリン協奏曲を入れている。正規なヴァイオリン協奏曲ホ長調はチェンバロ版になっているというはぐらかし方が痛快だ。

すごいすごいとうわさのヴィヴァルディは、ベストセラーのイムジチの演奏が刷り込まれきっている脳みそには刺激が強い。でも楽しい。顔をしかめる向きは多いのだろうが知ったことではない。さらに「調和の霊感」op3はもっとすごい。ヴァイオリン練習用として名高いイ短調op3-6は異次元だ。課題研究にと初心者が聴いたら腰を抜かすだろう。学生時代に合奏に参加した曲が多いのだが、既成概念を根底から揺さぶってくれる。

今日はビオンディの誕生日だという。長男と同じだ。

2018年3月 7日 (水)

研究対象

バッハは、ヴィヴァルディのコンチェルトを編曲しているのでBWV番号の若い順に列挙する。ここいらの作品が存在することで、ヴィヴァルディが知られ始めたと考えていい。

<オルガン用>

  1. BWV 593 ハ長調 op3-8 2Vn
  2. BWV 594 ハ長調 op7-11 VnSolo
  3. BWV 596 ニ短調 op3-11 2Vn+Vc

<クラヴィーア協奏曲用>

  1. BWV 972 ニ長調 op3-9 VnSolo
  2. BWV 973 ト長調 op7-8 VnSolo 
  3. BWV 975 ト短調 op4-6 VnSolo
  4. BWV 976 ハ長調 op3-12 VnSolo
  5. BWV 978 ヘ長調 op3-3 VnSolo
  6. BWV 980 ト長調 op4-1 VnSolo
  7. BWV1065 イ短調 op3-10 VnSolo

2018年3月 6日 (火)

ビバルディ伝

偕成社1998年のヴィヴァルディの伝記の第二版が2015年になって刊行されていた。

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青少年向けという建前らしく、ふりがなが丁寧につけてある。読みやすい上にカラー写真が満載で楽しい。とてもよいシリーズで他にはドヴォルザークも所有しているのだが、どうしたことかブラームスがシリーズがから漏れている。

2018年3月 5日 (月)

ヴィヴァルディ伝

マルク・パンシェルという人が著したヴィヴァルディの伝記だ。

ながくながく探していたがこのほどとうとう入手した。1986年の刊行だからもう31年前の本。黄ばんでいるけれど、お宝。ヴィヴァルディの伝記はブラームスに比べて層が薄いから本当に貴重だ。音楽之友社刊行の「作曲家別作品解説ヴィヴァルディ」の参考文献に挙げられていた。日本に流布するヴィヴァルディ情報のソースになっている。

2018年3月 4日 (日)

生誕340年

アントニオ・ヴィヴァルディは1678年3月4日つまり340年前の今日ヴェネツィアに生まれた。だから今日は生誕340年の記念日だ。

なぜヴィヴァルディなのかはこの先おいおい触れてゆく。「四季」だけを聴いてヴィヴァルディを知った気になっているというもったいなさを確認してゆきたいのだが、その過程でバッハの力を借りることにする。

2018年3月 3日 (土)

ヴィヴァルディボックス

2016年にデッカからリリースのイムジチによるヴィヴァルディボックス26枚組を入手した。イムジチなので、トリオソナタop5、ヴァイオリンソナタop2、2つのヴァイオリンのためのソナタop1は収録されていないが、合奏系は概ね網羅されている。「四季」は2種類、アーヨの1962年盤、とアゴスティーニ盤だ。外箱にアッカルドの名前が書いてあり、収録曲も表示されているのに、アッカルドさんがどこで独奏しているかは、ブックレットを見るまで分からぬという巧妙なマーケティングだ。騙されたつもりで買い求め、帰宅してブックレットをめくる。なんとなんとアッカルドさんがop7、op11、op12で独奏を担当していた。

オーボエ独奏がホリガーであるほか、歴代コンマスが入れ替わり立ち代わりで飽きない。イムジチだからバロックヴァイオリンではない。現代ヴァイオリンの澄み切った明るさが売り。

中学生のとき授業で聴いた「四季」以来イムジチにのめりこんだ記憶がよみがえる。ビオンディも大好きだけれど、やはりイムジチも深い。

2018年3月 2日 (金)

華麗なる脱線

バロック特集と銘打った企画の真っただ中、いよいよヴィヴァルディにぼちぼち言及を開始する。ヴァイオリンの関与する器楽曲は、ただただ興味深い。1曲1曲が短くて音楽的意図が明確だから気持ちがいい。個体の識別が容易でない部分さえ慣れてくれば本当に心地よい。

バッハを起点にしたヴィヴァルディへの脱線は、ドイツ音楽史の流れと一致する。大国フランス、ロシア、オーストリア、英国に囲まれたドイツは統一を目指す民族的意図の中で、あらゆる分野でのドイツアイデンティティの構築をもくろむ。

音楽もしかりだ。バッハを復興する中で、ベートーヴェンからブラームスに至る流れをスローガンとしての「3大B」に埋め込む。ドイツ音楽を音楽史の本流と据え直す過程で、その源流たるバッハへの理解を深める。ドイツ語圏、それもプロテスタント圏内に生涯とどまりながら、音楽だけは広く情報収集に励んだバッハは、ヴィヴァルディ作品におびただしい数の編曲を施した。

バッハ研究の副産物としてヴィヴァルディ研究が進んだこと周知の通りである。

ヴィヴァルディは、バッハ在世当時最先端だったイタリアのそのまた最先端の音楽家だったこと、肝に銘じておきたい。

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