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カテゴリー「304 ベートーヴェン」の56件の記事

2023年1月30日 (月)

お留守な領域

中学で定期購読を始めた雑誌の指揮者特集をむさぼり読んだ。当時の横綱はベルリンフィルのカラヤンとウイーンフィルのベーム。バーンスタイン、クライバー、ショルティが売り出し中だったか。それよりむしろフルトヴェングラー、トスカニーニ、ワルター、クレンペラー、ミュンシュ、ムラヴィンスキー等々、古い方の紹介がメインであった。父は断固カラヤン推し。中学生の私はうろうろするばかりであった。

誰を聞いても同じに聞こえていたのだ。いいと言われればよく聞こえていたと申していい。はっきりってテンポしかわからん。ステレオかモノラルしかわからぬ。誰で聴いても浮かび上がるベートーヴェン節について議論したいのに、指揮者間の細かな違いに汲々としている感じが少し窮屈だった。情報量としてそちらが圧倒的に多かった記憶がある。

2023年1月29日 (日)

視線の先

情報を求めて、音楽系書籍を手に取ると作品論と演奏家論の混在にいやでも気づかされた。演奏家論とふりかぶったところで、所詮中学生の話だ。限られた小遣いで少しでもいい演奏のLPをそろえたいという切実な事情によるものだ。「決定番的な良い演奏で全曲そろえたい」という思い詰めから、演奏家情報に触れるうちに、同曲異演の評論が、作曲家論、作品論と同等のボリュームだということにうすうす気づいた。

父の影響もあって同曲異演の聞き分けが出来るものだと真に受けた。「よし」とばかりにだ。高校に入って少し小遣いが増えると同曲異演ネタの収集に傾斜していった。

2023年1月28日 (土)

三本柱

ベートーヴェンへの傾倒は交響曲から始まった。それでもずっと3番、5番、6番、9番の標題付きに7番を加えた5曲にとどまった。やがてこれにヴァイオリン協奏曲と皇帝が加わる。ピアノソナタは3大ソナタの次にワルトシュタインやテンペスト、あるいは告別など標題付きを飛び越して、後期に走った。ハンマークラヴィーアのあたりだ。そしてそれらに少々遅れて弦楽四重奏の森に踏み込んだ。

ベートーヴェンの創作の柱を「交響曲」「ピアノソナタ」「弦楽四重奏」とおぼろげながら自覚した。今、ブラームスとバッハに費やす時間と同等の時間をベートーヴェンに注ぎ込んだ。LPの購入、スコアの購入に加え音楽雑誌を含む書籍にも手を出した。断固として言えることは、当時はまだネットがなかったことだ。今では想像もできないことだが、情報収集のボリュームとスピードはどうにもならないくらい心細かった。いわば情報に飢えた状態がずっと続いた。音楽雑誌と解説書が宝物だった。

 

2023年1月27日 (金)

最初のLP群

最初に買ったクラシックのLPは運命と未完成のペアだった。次がベートーヴェンの三大ピアノソナタ。しばらくそれらを聴いていた。英雄交響曲や田園交響曲、第七交響曲あるいは第九は少し遅れた。まあ若いせいもあってか奇数番交響曲にはまった。ピアノソナタはずっと3大ソナタにとどまっていたと思う。モーツアルトやチャイコフスキーにも少しだけ触れた。バッハやブラームスはまだ視界に入っていない。

それから学校に売りに来ていた音楽雑誌の定期購読。毎月シングルながらレコードが付録についてきた。リストのピアノ協奏曲とかボレロとかあったと思う。

まだ好みがどちらに向かうかよくわからぬ混沌の中だった。

2023年1月25日 (水)

リベートヴェン

50年前、好きで好きでたまらなかったベートーヴェンだ。それから6年後ブラームスに譲るまで私の中の首席作曲家に君臨していた。当時まだLPの時代。小遣いをほぼすべてLPにつぎ込んだ。

少しの間、ブログ上でそれを思い出すことにする。

2022年2月 3日 (木)

お力を借りて

昨日喜寿を迎えたペーター・レーゼル先生はベートーヴェン演奏の泰斗だ。レパートリーは広大だが、その中央にベートーヴェンが鎮座する。ブラームスのピアノ作品全集は私の一生の宝で、最高のブラームス弾きの座に長く君臨する。おそらくもうその序列は変わらないだろう。となると興味は彼のベートーヴェンだ。

いつかレーゼル先生のお力を借りてベートーヴェンを語ってみたい。

2021年11月 7日 (日)

アデライーデ

マティゾンのテキストにベートーヴェンが曲を付けたのが1795年頃とされていて、出版は1797年。詩人本人に献呈されている。アデライーデは女性の名前で、恋人を自然の美しさの中で讃美する内容だ。欧州の紙価を高めたと見えて、版が重ねられイタリア語やフランス語にも訳されたという。

もしやと思ったが同じテキストにシューベルトが曲を付けていた。D95を背負っていて作曲は1814年のことだ。

中学高校とベートーヴェンにのめりこんでいた頃に聴いた記憶があるけれど、今比較するとシューベルトの方がいい。流れる感じがする。

もはや脳味噌にシューベルト補正がかかっているかもしれない。

2020年12月17日 (木)

いつかお力を

昨日に続きベートーヴェンの話題。

ブログ「ブラームスの辞書」は2033年5月7日ブラームスの生誕200年の日まで、途切れずに記事を更新し続けることを目的にしている。あと13年、4524本の記事をひねり出さねばならない。

ベートーヴェンは、ブラームスにとっての位置づけの大きさや高さに比して、取り上げた回数が極端に少なかった。中学高校でベートーヴェンに没頭していたにもかかわらず、半ば意識的にベートーヴェンを避けてきた。

昨今のコロナ禍の影響がこんなところにも出てきた。感染拡大によって定着した在宅勤務により、バッハ→グールド→ベートーヴェンという順序でピアノ作品を聴く流れになってきた。高校時代にのめりこんだピアノソナタを今懐かしく聴いている。32曲どれを聴いても懐かしく感じる。同時に10代の自分がベートーヴェンのピアノソナタの何に惹かれていたのか思い出せずに苦笑している。

大学2年以降ブラームスにのめり込み、そこからドヴォルザーク、バッハ、ドイツバロックへと興味を広げた末、還暦を過ぎてまたベートーヴェンを聞きなおすというのも悪くない。

ブログ記事確保の意味でも、この先きっと、楽聖ベートーヴェンの力を借りる日が来る。

2020年12月16日 (水)

ベートーヴェン生誕250年

コロナウイルスの感染拡大さえなければ、今年はこの話題で盛り上がっていたはずだ。我がブログはブラームスを主人公としているだけあって、ベートーヴェン先生の位置づけは低くない。がしかし本日この記事を入れて5727本も堆積した記事の中でカテゴリー「304ベートーヴェン」に属する記事はまだ48本しかない。500に迫るバッハはもちろん、300に迫るドヴォルザークにも遠く及ばない。

いやむしろ、ベートーヴェンを48回しか取り上げずに5727本積み上げたことが奇跡的であると捉えなおすべきだろう。

本日私ごときが取り上げずとも、世界中で話題になっている。お誕生日おめでとう。

2020年8月17日 (月)

三大Bそろい踏み

「BACH」のスペリングを音名に見立てて、これをモチーフとして扱うのは、バッハが復興したロマン派以降、バッハへの敬意を示す方法として広まった。両手の指に余る数の実例がある。

ブラームスにも渋い実例を発見した。

ブラームスは自らが先輩作曲家のピアノ協奏曲を演奏する際にカデンツァを書いた。このうちベートーヴェンのピアノ協奏曲第4番第一楽章のカデンツァの中25小節目に「BACH」のモチーフが現れる。ベートーヴェンのコンチェルトのカデンツァに、ブラームスが「BACH」のモチーフを埋め込んだということだ。

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見ての通りソプラノの声部にキッチリだ。和音進行をコードネームで言うなら、「C7→F→Dm7→G7」とでも解せよう。楽譜にこのように音名が印刷されているということは、オリジナルに書かれていたのだと思う。幸いナクソスからCDが出ている。

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