ブラームス神社

  • 道中安全祈願

おみくじ

  • テンプレート改訂しました

独逸日記

  • ドイツ鉄道博物館のおみやげ
    2012年3月28日から4月4日まで、次女の高校オケのドイツ公演を長男と追いかけた珍道中の記録。厳選写真で振り返る。

ビアライゼ

  • Schlenkerla
    自分で買い求めて賞味したビールの写真。ドイツとオーストリアの製品だけを厳選して掲載する。

カテゴリー

カテゴリー「305 シューマン」の83件の記事

2019年11月15日 (金)

奇妙な告知記事

どうやらクララは、ロベルト・シューマン作品の楽譜に記されたメトロノーム値を早くから疑っていた形跡がある。1855年「新ベルリン音楽新聞」に奇妙な告知記事が掲載された。

それは「シューマンメトロノーム値は不正確で、指示されたテンポは大抵、本人の意図より速くなっている」という趣旨だった。もちろん当時まだロベルト・シューマン本人は既に入院中であるから、この記事を読んだかどうかは定かではない。驚くべきはこの記事が、シューマン夫人の同意のもとに掲載されたということだ。

訂正含みのお詫び広告に近い。当代最高のシューマン解釈の権威であり、屈指のピアニストの肝入りである。クララには余程の確信と危機感があったに違いない。

 

 

2019年11月13日 (水)

墓碑の絵

1880年5月に完成したロベルト・シューマンの墓碑は、その前に存在した旧墓碑を撤去して設置された。その旧墓碑がブラームスの手によって建立されたことはすでに何度も述べた。その現物が今どこにあるのかという情報がなかなか得られなかったが、このほど驚くべき発見をした。

 

シューマン系のホームページの中に、旧墓碑の絵が掲載されていた。そこにはブラームスの建立云々という説明はなかった。

2019年11月12日 (火)

墓碑を贈る

記事「墓碑の完成披露」で、1880年にロベルト・シューマンの墓碑が完成したと書いた。シューマンの死は1856年だ。その間24年墓碑は無かったのかというとそうではない。1857年6月8日だから没後最初の誕生日に簡素な墓碑があった。「あなたの名前で建てました。故人を思うようにあなたを思いながら」とクララに書き送ったのは墓碑を建てたブラームスだ。

新しい墓碑が出来るまでの24年間、ロベルトの徳を慕って墓参りをする者は、ブラームスが建てた墓碑に頭を垂れたということだ。

新しい墓碑が出来たときこの簡素な墓碑は撤去されたとされているがその後どうなったのかなかなか資料に出会えない。

2019年11月11日 (月)

墓碑の完成披露

ボンの中央墓地にあるシューマンの墓には立派な墓碑がある。有名な墓碑だから写真くらいは見たことがある人も多いだろう。設立の費用4000ターラーは、チャリティー演奏会からの上がりでまかなわれた。この金額はエンデニヒへの入院費用8年分に相当する大金だ。

クララが月桂冠を捧げ持っている。この墓碑の建立は1880年5月2日だ。除幕式に際して演奏会が催された。

  • シューマン 「ミニヨンのレクイエム」
  • シューマン 「交響曲第3番」
  • ブラームス ヴァイオリン協奏曲 独奏:ヨーゼフ・ヨアヒム

管弦楽を指揮したのが他でもないブラームスその人。弱冠二十歳のブラームスをシューマンが楽壇に紹介してから27年、ブラームスは既にその道の泰斗になっていた。記念演奏会で、シューマン本人以外で唯一取り上げられたのがブラームス作品だったこと、それを指揮したのがブラームスだったことは象徴的だ。シューマンの後継者たる地位の追認に他なるまい。

2019年11月 4日 (月)

もう一人のユーリエ

シューマン夫妻の3女ユーリエに、ブラームスが密かな思いを寄せていたことは、「アルトラプソディ」op53作曲のエピソードと共に語られて有名だ。最も色濃く母の面影を受け継いだ娘だったが1871年26歳で他界した。

シューマン夫妻の子供たちの中で結婚したのは3名。上記のユーリエの他に、次女エリーゼ、三男のフェルディナンドだ。三男フェルディナンドの第一子長女は1874年に生まれていて、ユーリエと名付けられた。クララの孫の中では唯一の女の子だ。クララの三女ユーリエを失った悲しみが癒えぬ中生まれた女の子に、ユーリエと命名するのはありそうな話である。

病弱だったフェルディナンドに代わってクララが養育費を負担した。クララから孫娘への手紙は出版されていて日本語でも読める。

このユーリエは、ユーリエ叔母様と違って長生きした。亡くなったのは1955年のことだ。私の生まれるわずか5年前のことである。ブラームスはクララの唯一の孫娘がユーリエという名前であったことを知っていたと思う。

2019年11月 1日 (金)

地図ウォッチャー

ロベルト・シューマンはライン川に投身した後、エンデニヒの病院に入院したが、妻のクララは面会を許されなかった。ブラームスはクララに代わってロベルトを見舞い、様子をクララに報告した。

あるときロベルトの求めに応じて地図を差し入れた。後日訪問するとロベルトは地図を眺めて地名をアルファベット順に抜き出すことに熱中していたと伝えられている。大抵の伝記では病の進行ぶりを匂わせるニュアンスで描かれている。

困った。地図を眺めて地名を丹念に拾うことが異常だとするなら、私もとっくに異常の仲間入りである。地名語尾や方言への興味は地図への没頭なくしてはあり得ない。

2019年10月29日 (火)

入院費

ロベルト・シューマンは1854年2月27日にライン川に投身したが、一命を取り留めた。その後直ちにエンデニヒの病院に入院した。正確には3月4日のことだ。このときから1856年7月29日になくなるまでずっと入院生活を送った。

この病院はいわゆる私立の病院だ。費用はどれほどだったのか調べていたがこのほど判明した。音楽之友社から1987年に刊行された「クララ・シューマン」(ナンシー・B・ライク著)という本の277ページに書かれていた。月額50ターラーだ。マルクに直すと150マルクだ。下級労働者年収が1000マルクの時代である。

ロベルトの入院後、初のシーズンからクララが大車輪で演奏会をこなした理由の一つになっていたと感じる。

2019年10月28日 (月)

159番

いかにも唐突なタイトル。バッハのカンタータだとしてもメジャーではない。

エンデニヒ病院に収容されたロベルト・シューマンに与えられた患者番号だ。おそらくカルテ整理のために発番された通し番号だと思われる。

2019年10月26日 (土)

エンデニヒの見舞客

1854年2月27日ライン川に投身したロベルト・シューマンは、一命を取り留めたものの、3月4日にはボン郊外エンデニヒにあった療養所に収容される。精神科医フランツ・リヒャルツ博士が1818年に開設した療養所で、当時としては最先端を行く施設だった。夫人であるクララはリヒャルツ博士の方針で面会を認められなかったため、ブラームスが見舞いを買って出る。

  1. 1854年3月31日
  2. 1854年8月13日
  3. 1855年1月12日
  4. 1855年2月23日
  5. 1856年4月10日 地名を熱心に羅列しているのを目撃。
  6. 1856年6月08日 シューマン生前最後の誕生日。大判の地図を贈る。
  7. 1856年7月23日 このまま臨終まで滞在。埋葬は31日。

以上7回。おそらく最多の見舞い回数。そのたびにクララに様子を報告している。

2019年10月23日 (水)

シューマン家の音楽会

ご機嫌なCD。シューマンの声楽アンサンブルのCDを探査していて発見。原題は「Hausmusik zu Gast bei Clara und Robert Schumann」という。シューマン家の音楽会程度の意味。ツヴィッカウのシューマンコンクールをキッカケに頭角を現した彼らにピッタリの意図。以前にも言及したCalmus ensembleのアルバム。思うだに意欲的。ドイツ伝統のホームコンサートの再現を意図したことは明らかで、さらにその舞台をシューマン家に設定している。シューマン夫妻の作品が主体なのだが、それ以外に2人の作曲家の作品が加えられている。一人はバッハ。「アンナマグダレーナの音楽帳」からクラヴィーア伴奏付きのコラールやアリアが6曲。この作品自体妻アンナを含めた家族での演奏を意図したものだから、アルバムの主旨にピタリと収まる。

5番目に収められた「野ばら」は特筆ものだ。今のところ最高の演奏だ。それからラストに定番の「流浪の民」。声楽アンサンブル版で、輪郭くっきり。「魔王」が聞きたくなる。

20191022_194257

そしてそしてもう一人がブラームスだ。ブラームスは1853年デュッセルドルフでの初訪問以降、夫妻はもとより子供たちからも暖かく受け入れられてきた。シューマン家でのコンサートでブラームス作品が演奏されたとしてなんら違和感はない。収録作品は以下の通り。

  1. O susser Mai op93
  2. Fahr wohl op93
  3. Waldesnacht op62

見ての通り全てロベルト没後の作品。つまりこのホームコンサートにはロベルト本人は立ち会えないなどという屁理屈は邪魔なだけだ。何より上記2の「Fahrwohl」は、1897年4月6日ブラームス本人の葬儀の際に楽友協会で演奏されたいわくつきの作品。本CDのプロデューサーがどこまで知っているのか不明ながら看過できない。

シューマン本人の作品は合唱または重唱の作品ばかり。「流浪の民」や「野ばら」などを中心に、品のいい作品が手際よくまとめられている。クララの作品はアルバム中唯一のピアノ独奏作品だが、収録に用いられたピアノが1848年プレイエル社製造の貴重品。鳴り方が現代のコンサートピアノとは明らかに違う。カドの取れた響き。考えたら当たり前でホームコンサートなのだから、シューマン家といえどもスタインウェイのグランドピアノでは具合が悪かろう。

そしてもちろんクララの作品もある。「3つのロマンス」op21から1番イ短調だ。

より以前の記事一覧

その他のカテゴリー

001 用語解説 002 ドイツ旅行① 003 ドイツ旅行② 004 ドイツ旅行③ 050 空席状況 051 お知らせ 052 総集編 053 アラビアンナイト計画 054 セバスチャン 055 令和百人一首 060 ブラームス神社 061 縁起 063 賽銭 070 ドイツ分室 071 地名辞書 072 地名探検 073 地名語尾辞典 074 地名語尾 075 ドイツ語 076 ドイツ方言 077 ドイツ史 078 ハプスブルク 079 人名辞典 080 イベント 081 謝恩クイズ 082 かるた 083 のだめ 084 お盆 085 中国出張 086 英国研修 087 ブログ出版 088 意訳委員会 089 ドヴォルザークイヤー総集編 090 ドヴォルザーク作品一覧 092 暦 093 バロック 094 ドイツバロック 095 イタリアンバロック 100 作曲 101 編曲 102 楽譜 103 音符 104 楽語 105 テンポ 106 音強 107 拍子 108 調性 109 奏法 110 演奏 111 旋律 112 音型 113 リズム 114 和声 115 対位法 116 形式 117 編成 118 ヘミオラ 119 テキスト 120 ベースライン 121 再現部 122 微調整語 123 語彙 124 表情 125 伴奏 126 ジプシー音楽 140 ソナタ 141 変奏曲 142 フーガ 143 ロンド 144 コラール 145 間奏曲 146 スケルツォ 147 ワルツ 149 緩徐楽章 150 セレナーデ 153 カプリチオ 154 トリオ 155 序奏 156 シャコンヌ 157 メヌエット 158 舞曲 159 カンタータ 160 ブラームス節 161 分布 162 引用 170 楽器 171 ピアノ 172 ヴァイオリン 173 ヴィオラ 174 チェロ 175 コントラバス 177 オーボエ 178 クラリネット 179 ファゴット 180 ホルン 181 トランペット 182 トロンボーン 183 チューバ 184 ティンパニ 185 トライアングル 186 チェンバロ 187 オルガン 190 鍵盤楽器 191 弦楽器 192 木管楽器 193 金管楽器 194 打楽器 195 メゾソプラノ 196 アルト 200 作品 201 ピアノ曲 202 歌曲 203 器楽 204 室内楽 205 交響曲 206 協奏曲 207 管弦楽曲 208 合唱 209 重唱 210 民謡 211 オルガン 212 オペラ 213 カノン 214 連弾 215 練習曲 216 学生歌 230 ドイツレクイエム 231 交響曲第1番 232 交響曲第2番 233 交響曲第3番 234 交響曲第4番 235 大学祝典序曲 236 ヴァイオリン協奏曲 237 ピアノ協奏曲第1番 238 ピアノ協奏曲第2番 239 二重協奏曲 248 弦楽六重奏曲第1番 249 弦楽六重奏曲第2番 250 ピアノ五重奏曲 251 クラリネット五重奏曲 252 弦楽五重奏曲第1番 253 弦楽五重奏曲第2番 254 弦楽四重奏曲第1番 255 弦楽四重奏曲第2番 256 弦楽四重奏曲第3番 257 ピアノ四重奏曲第1番 258 ピアノ四重奏曲第2番 259 ピアノ四重奏曲第3番 260 ピアノ三重奏曲第1番 261 ピアノ三重奏曲第2番 262 ピアノ三重奏曲第3番 263 ホルン三重奏曲 264 クラリネット三重奏曲 265 ヴァイオリンソナタ第1番雨の歌 266 ヴァイオリンソナタ第2番 267 ヴァイオリンソナタ第3番 268 チェロソナタ第1番 269 チェロソナタ第2番 270 クラリネットソナタ第1番 271 クラリネットソナタ第2場 272 FAEソナタ 300 作曲家 301 バッハ 302 シェーンベルク 303 ドヴォルザーク 304 ベートーヴェン 305 シューマン 306 メンデルスゾーン 307 モーツアルト 308 ショパン 309 シューベルト 310 ワーグナー 311 マーラー 312 チャイコフスキー 313 Rシュトラウス 314 リスト 315 ヘンデル 316 ヴィヴァルディ 317 ヴェルディ 318 ヨハン・シュトラウスⅡ 319 ビゼー 320 ブルックナー 321 ハイドン 322 レーガー 323 ショスタコーヴィチ 324 テレマン 325 ブクステフーデ 326 パッヘルベル 327 シュメルツァー 328 フローベルガー 330 プレトリウス 331 シュッツ 350 演奏家 351 クララ 352 ヨアヒム 353 ミュールフェルト 354 アマーリエ 356 ビューロー 357 クライスラー 358 ヘンシェル 362 シュットクハウゼン 400 人物 401 ファミリー 402 マルクゼン 403 ジムロック 404 シュピッタ 405 ビルロート 407 ビスマルク 408 ハンスリック 409 フェリクス 411 マンディ 412 ヴィトマン 416 カルベック 417 ガイリンガー 418 エルク 419 グリム兄弟 420 森鴎外 421 ルター 431 アガーテ 432 リーズル 433 マリエ 434 ユーリエ 435 オイゲーニエ 436 ベルタ 437 リースヒェン 438 オティーリエ 439 シュピース 440 トゥルクサ 441 バルビ 442 シシィ 443 メルケル 500 逸話 501 生い立ち 502 性格 503 学習 504 死 505 葬儀 506 職務 507 マネー 508 報酬 509 寄付 510 顕彰 511 信仰 512 友情 513 恋 515 別れ 516 こだわり 517 癖 518 読書 519 リゾート 520 旅行 521 鉄道 522 散歩 523 食事 524 ワイン 525 タバコ 526 コーヒー 527 趣味 528 手紙 529 ジョーク 530 習慣 531 住居 532 恩人 533 指揮者 534 教師 535 暗譜 536 美術 537 ビール 550 楽友協会 551 ジンクアカデミー 552 ハンブルク女声合唱団 553 赤いハリネズミ 554 論争 555 出版社 556 初版 557 献呈 558 伝記 559 初演 560 校訂 571 ウィーン 572 ハンブルク 573 イシュル 574 トゥーン 575 デトモルト 576 ペルチャッハ 577 ライプチヒ 578 デュッセルドルフ 579 フランクフルト 580 ベルリン 581 アイゼナハ 582 リューベック 583 ニュルンベルク 590 イタリア 591 イギリス 592 チェコ 600 ブログMng 601 運営方針 602 自主規制 603 アクセス 604 検索 605 カテゴリー 606 記事備蓄 607 創立記念日 608 ブログパーツ 609 舞台裏 610 取材メモ 611 マッコークル 613 一覧表 614 課題 615 カレンダリング 616 ゴール 617 キリ番アクセス 618 キリ番記事 630 記念 631 誕生日 632 命日 633 演奏会 634 正月 635 ヴァレンタイン 636 クリスマス 637 ブラームス忌 638 ブラスマス 639 クララ忌 640 クラスマス 641 愛鳥週間 642 ランキング 699 仮置き 700 思い 701 仮説 702 疑問 703 お叱り覚悟 704 発見 705 奇遇 706 区切り 707 モチベーション 708 演奏会 709 感謝 710 よろこび 711 譜読み 712 音楽史 720 日本史 721 日本人 722 日本語 723 短歌俳句 724 漢詩 725 三国志 727 映画 728 写譜 730 写真 731 数学 732 レッスン 733 ビートルズ 740 昔話 741 仲間 742 大学オケ 743 高校オケ 760 家族 761 父 762 母 763 妻 764 長男 765 長女 766 次女 767 恩師 780 スポーツ 781 野球 782 駅伝 783 バスケットボール 784 サッカー 785 アントラーズ 786 バドミントン 790 コレクション 791 CD 792 ipod 793 楽譜 794 書籍 795 グッズ 796 愛器 800 執筆の周辺 801 執筆の方針 802 ブラダス 803 校正 804 譜例 807 パソコン 808 ネット 809 ドボダス 810 ミンダス 820 出版の周辺 821 パートナー 822 契約 823 装丁 825 刊行記念日 840 販売の周辺 841 お買上げ 842 名刺 860 献本 861 ドイツ国立図書館

フォト

ブラームスの辞書写真集

  • Img_0012
    はじめての自費出版作品「ブラームスの辞書」の姿を公開します。 カバーも表紙もブラウン基調にしました。 A5判、上製本、400ページの厚みをご覧ください。
2019年12月
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31        
無料ブログはココログ